テイルズ オブ ジ アビス ジェイド編 マルクト帝国騒動記外殻降下後からレプリカ編開始までの空白の一ヶ月の間にグランコクマで起こったクーデター事件、そしてジェイドのあるコンプレックスについての話。
シナリオは本編のメインライターさんによるもので、本編発売後のインタビュー(『電撃Play Station』Vol.341)に「ジェイドの親友のピオニー陛下に関しては、クーデター事件とか、もっといろいろなイベントを盛り込むつもりだったんです。だけど、それだとジェイドがらみのイベントが多くなりすぎてしまう、という理由からカットしてしまいました。」とあるんですが、恐らくその没イベントを手直ししたものなのだろうと思います。今回外伝として見られてよかった!
収容所にて顔を合わせた幼なじみの三十男三人は、出会った頃の思い出を話します。ジェイドが十歳の頃、軟禁されている悲劇の皇子ピオニーの噂を聞き、その顔を見てやろうと思い立ったのがキッカケでした。いつもくっついて来るサフィールを屋敷に突き入れて囮にして、その隙に忍び込み、ピオニーと出会ったのです。しかし可哀想なサフィールは憲兵に捕えられ、私塾のネビリム先生が助けてくれなかったら収容所に送られていたかもしれません。
小説家さんが書いたものを、今回ライターさんが取り入れたのか。それとも元々この話の没シナリオのようなものかプロットか何かがあって、それを参考にして小説が書かれたのかは分かりませんが。パラレル的だと思っていたメディアミックス展開が、実は相互補完するものだったと知って、衝撃と興味深さを感じました。 すんません、今まで外伝小説を侮っていました…。 しかし、コミカライズ版も「メインシナリオライター原作」を高らかに謳っていますが、ファミ通小説とは、アッシュの過去のエピソードは(設定は同じでも、組み合わせ方やシチュエーションは)違うものになっています。むむむ。なんだか混乱しますね。 ネビリム先生の話題が出ると、ディストは例によって「先生を蘇らせ、あの時代を取り戻しましょう」と誘いかけてきます。ジェイドは硬い表情になり、ディストには答えずに、ピオニーにだけ断りを言って、足早に立ち去ってしまいました。
#宮殿の前庭(グランコクマ庭園) 「死」を理解することが出来ない。人間として大切な筈の心が欠けている。それは一見して完璧に思えるジェイドのコンプレックスです。外殻降下の前夜には、ルークにそれを告白していました。ルークは「死」に強烈な痛みと恐れ、悲しみを抱いています。自分を殺そうとしてくる敵を殺すことも、彼にとってはとてつもない苦しみです。旅の中で彼のそんな姿を見続けて、ジェイドは改めて、「死を理解できない自分」について考えるようになったのでしょう。
#ここで、ガイに面倒なことは任せちゃうジェイド、ガイにわざとくっついてからかうアニスといった、本編でもおなじみシチュのコメディが入って楽しいです! ここでは更に皇帝まで加わって、三人でガイを苛め(?)ちゃう。称号「ハレンチ」を手に入れちゃったガイ曰く、「……最悪だ、このメンツ」。なんだかんだ言ってキムラスカの人々は真面目でしたので、転職先では振り回されちゃって大変ですね。 携えた親書に書かれていたのは、 外殻降下後のダアトの 更にアニスは、グランコクマの商店で聞いたという「御落胤」の噂を伝えます。その人物は「自分こそが本物の皇帝だ」と主張し、街の人々から金品を巻き上げていると言うのでした。 #ここで、ピオニーが子供時代にケテルブルクに軟禁されていた理由が明かされます。預言に彼が皇帝になること、軟禁されることが詠まれていたからなのだそうです。ただし、皇帝になることは アニスのもたらした二つの不穏な情報。けれど、話を聞いたピオニーの瞳が輝きました。なんと、自ら御落胤探しを行うと言うのです。真面目なガイが「な、何を言ってるんですか! 陛下が自らそんなことをするなんて、あり得ません!」と怒り出し、ジェイドやアニスも口々に諌めましたが、ナタリア姫だって危険な場所をウロウロしていたぞと屁理屈をこね、しまいに「最終兵器発動! 皇帝勅命! ただいまより、ジェイド・ガイ・アニスを御落胤捜索隊に任命する。ちなみに隊長は俺だ。いいな?」と某親善大使ばりに命じたのでした。…アニスはマルクトの国民じゃないのですが…。
#リースは「何故ピオニー九世は愚かにも預言を廃絶に追い込んだのか」と演説し、それを聞いた市民は「確かに陛下は、預言を撤廃なさった」とざわめいています。…預言禁止はまだ正式発令してないんじゃなかったのか? どーなってんのか、ちょっと分かり難いです。 彼の側には尖った印象の中年の男――反皇帝派の筆頭であるシュタインメッツ伯爵が付いていて、リースは先帝の長子で第一帝位継承者であったフランツ皇子が、彼の屋敷に滞在した際に世話役の使用人に産ませた忘れ形見だと主張しました。その証拠としてフランツの手紙と短剣を提示します。リースは、自分の父が本当は皇帝になるはずだったのにピオニーに毒殺された、ピオニーは預言に詠まれていない偽王で、預言を廃止したのも次代皇帝としてリースの名が詠まれているのを隠すためだと信じていて、父の仇であるピオニーに憎しみと敵愾心を燃やしているのです。 ピオニーは直接この少年に対峙し、
アニス「……なんかこんなに必死だと可哀想になって来ちゃうなぁ」 アニスはつくづく偽悪者なんですね。けれど、この(愛すべきとも言える)態度が後のアリエッタとの悲劇に繋がってしまったのだと思うと、悲しいものです。
親書と短剣は本物でした。ですが、件の母子は、フランツの死後に側近が捜した際には既に死んでいました。そして髪の音素検査の結果、フランツとリースは赤の他人であることが証明されていたのです。 酷い衝撃を受け、「シュタインメッツ! どうなっているんだ! 私はフランツ皇子の息子なのだろう!?」と縋るように言ったリースに、シュタインメッツ伯は 「おまえはピオニーの傍で爆発するための手駒だ! 御落胤である訳がなかろう!」 ジェイドの指示で、ガイが貴族たちの避難の誘導を行います。ピオニーにはアニスが付いて避難を促しました。その間に、ジェイドはリースを ところが、そこにマルクト義勇軍を名乗る反乱兵たちが雪崩れ込んできて、 ピオニー「ぐう……っ!?」 床に倒れ、動かないピオニー。歓呼する義勇軍。ジェイドは譜を唱え始めます。最強の譜術の呼び名の高い、天の雷を呼び出すそれを。 アニス「大佐! こんなところでそんな譜術使ったら!」 強力な譜術が荒れ狂い、その場にいた全ての反乱分子が打ちのめされたのでした。
数日後。 ジェイドの執務室には、ピンピンした皇帝が遊びに来て笑っていました。 ピオニー「いやー。後ろから刺された時は、さすがに死んだかと思ったなあ!」 このシーンでかかっている音楽が、本編の結末、タタル渓谷のシーンでのものだったので、見ていてなんだか哀しいような、切ないような気分になりました。
本編では、崩落アクゼリュスでジョンが障気の海に沈んでいった時、ジェイドは憤っていたように見えました。それを見ていたからこそ、ネフリーに「兄は死を理解できない」と言われても、ルークは「そんな風には見えないけど」と返したのではないでしょうか。 『彼』が帰ってきた。だから、『彼』は死んだと認めなければならなくなった。 「身近なものの死は身近である」。 幾人かの親しい者の死を経て、この時、ジェイドはやっと、「死」を悲しむ心を知ったのかもしれない。 そんな風に思いました。
ピオニーに、「死を理解できない自分」について悩むジェイドの様子を問われて。 「まあ、おかしいのは相変わらずですし……。でも、珍しく自分の話をしましたね。驚きました」 ジェイドのことそんな風に思ってたんだ(笑)。
アニスがダアトから運んできた親書に「大詠師会」とあります。本編のレプリカ編では、アニスがイオンに「そろそろ詠師会の会合が始まりますよっ」と言ってます。この二つは同じもの? それとも違うもの?
貴族であるガイの収入は本来は領地から得られる筈ですが、ガルディオス家の領地ホドは崩落している。よって、皇帝の直轄地の管理を任され、それによって収入を得ているのだそうです。それを聞いたアニスは申し訳なさそうに、給料を話題にしたことを謝罪していました。(ガイは「なんだなんだ。そんなこと気にするなんて、アニスらしくないぜ」と気持ちよく笑ってやっていました。) ガイが皇帝やジェイドの使い走り状態になっていたり(貴族と言うよりは使用人の扱い)、アニスが貴族のガイに玉の輿狙いのモーションをかけないのは、これも一因? ガイは伯爵ですが、あまり裕福ではなさそうです。 折角お家復興したと思ったのに幸薄いなぁ…。まさか一生このままじゃないですよね。皇帝陛下、早くガイに新しい領地を与えてやってください…。(いや、ガイがマルクト貴族の娘さんと結婚できたら、そこの領地を分けてもらえるんだろうけど。家族も出来るし。そっち方向は色々難しいですよね、現状では。)
大詠師モースが罷免され、イオンも教団運営がやり易くなったんじゃないかとガイに言われて、アニスは満面の笑顔で「そうなんだよね〜。あのうっざーいモースがいなくなって、イオン様の天下! 私も解放っ!」と言います。 ジェイドは「解放?」と少し引っかかったように聞き返しましたが、「あ……はーい。だってモースってば、私が導師派だから、些細なことでもすぐ怒ってたんですよぅ。トクナガの顔がキモイとか。失礼ですよね。おまえの方がキモイっちゅーの!」とアニスが誤魔化すと「……なるほど。まあ、いいでしょう」とその話を打ち切ってしまう。 本編のレプリカ編で、アニスがイオンに手紙(実はモースへの報告書)を出してくると言った時の対応と同じです。この詰めの甘さが後々悲劇を生んじゃうのか…。
ご落胤の話題が初めて出た時、ガイとジェイドに咎められたピオニーが「おいおい濡れ衣だ! 俺はそんなヘマはしないぞ」と慌てると、アニスが笑って「私はヘマしてもらってもいいです♥ 未来の皇帝の母ってのも悪くないし……」とかなりきわどいことを言います。ピオニーは悪ふざけ(?)して「成人したらすぐにグランコクマへおいで♥」と返すのですが、するとガイがマジ怒りします。 「陛下!! アニスも混ぜっ返すな!」 ガイは本当に真面目な人なんですね。怒鳴られても皇帝は余裕で「まあまあ。そう青筋を立てるな、ガイ」と笑いますが、「誰がたてさせているんですか!」とますます怒っていました。真面目で、その点ではほんのちょっと融通が利かないかも。先生みたいです。さすがルークの教育係だっただけはある? 事件解決後には、内務大臣に頼まれて、公務から逃げ出したピオニーを追い回し連れ戻すガイの姿が見られましたが。真面目で人が好く、腰が軽いので、この人、マルクトでも使用人的便利屋にされつつあるみたいですね。ルークの世話係をさせられてたみたいに。苦労性と言うか…。一生このままだと幸が薄すぎるので、どうせなら、将来は本当に皇帝の補佐役(内務大臣とか)になれたらいいのにと思いました。
島生まれのガイは海が好きで、波の音を聴くと安心するんだそうです。 アニスが「ガイって、海好きだよねぇ」と笑っていたので、旅の中でも海の近くに行くといつも嬉しそうにしていたんでしょうね。 ここでアニスがガイに「海のサル」と呼びかけますが、この時点ではまだ水着称号入手できてないですよね(笑)。
今回、ピオニーが戦闘に参加です。秘奥義はやはり「ブウサギ召喚」ですか?(笑) 本編の闘技場イベントで、ジェイドが「この国の武闘大会は有名ですよ。ピオニー陛下も行きたい見たい、参加したい、で大変でしたから」と言っていますので、ピオニーに何か武術の心得があるらしいことは分かっていましたが。ネビリムイベントでは剣などの武具をコレクションしていることが語られますので、てっきり剣術かと思えば、体術だそうです。なんじゃそれ。とアニスと一緒に思ったところ、「ま、細かいことは気にするな」と言われてしまいました。 ……確かに、護身術としてなら体術が一番いいのかもですが。でも、譜術の国の皇帝なんだから譜術を習えばいいのに(笑)。才能がなかったか、「譜術はジェイドに任せた。似たような戦い方をしてもつまらんからな」とかそういうのなんでしょうか。 とりあえず、街のチンピラたちを鮮やかにのしてみせるほどには腕が立つようです。
呑気な皇帝は御落胤よりもナンパの方が気にかかる。ジェイドは何かとこっちに面倒なことを回してくる。アニスは話を脱線させる。捜索が進まねー。真面目なガイは呆れつつイライラしているご様子。「なんでもいいから早く行きましょう!」と御落胤がいるらしい場所へ急ぎ向かおうとした彼に、ピオニーたちが笑って言います。 ピオニー「怒るな、ガイ。抜け毛が増えるぞ」 ……商業アンソロジーの二次創作等で、ガイが気苦労でハゲてしまう・色んな意味で薄そうだと指摘されるネタを幾つか見かけたものでしたが、公式になっちゃったみたいです(苦笑)。気の毒なガイは、「……そうなったらおまえらのせいだぞ」と、ボソッと呟いていました。このネタは、「異聞録」に続きます(笑)。
グランコクマ庭園でリースとピオニーが初対峙するシーン。ジェイドがリースたちに「情け深い陛下に感謝しなさい。本来なら、不敬罪で処罰されても文句は言えない筈ですよ」と言うと、シュタインメッツ伯爵は傲慢に「貴族である私を愚弄するのか」と言います。するとガイが「先に陛下を愚弄なさったのは貴公では? シュタインメッツ伯爵」と口を挟み、シュタインメッツは「ガイラルディア伯爵! そなたもいたのか!」と驚く。 これらの会話で二つのことが分かります。 ひとつは、ジェイド(カーティス家)は貴族ではなく、その意味での地位は高くない。貴族社会ではガイの方が発言力が強いらしいこと。いつも、軍人でもないのにガイはジェイドに顎でこき使われているので、地位がムチャクチャ低いのかと思ってしまいますが、ぶっちゃけ人が好くてジェイドになめられてるだけなのね(笑)。 もうひとつは、ガイが「ガルディオス伯爵」ではなく「ガイラルディア伯爵」で通っているらしいことです。何故肩書き呼びの時にファミリーネームでなくファーストネームなんだか分かりませんが、この外伝ではそれで統一されていました。ガルディオスを名乗れない理由か何かあるの? と妄想したくなります。
ジェイドはディストを音素学の権威だと偽り、リースの髪の音素検査をさせます。 どうして犯罪を犯して拘留中の人間にそんなことをさせるのでしょうか。案の定、「そのような犯罪者に、私の証明が出来るのというのか!」とリースに怒鳴られていました。「ご心配なく。検査には第三者が立ち合いました」と返していましたが、音素学の権威なんてグランコクマには別にいそうですし、不穏な時期なので他人が信用できなかったのならジェイド自身がやればいい。しかも、ディストを拘束したまま(絵には描かれてませんが、いちいち金属音がするので多分。)審議の場に連れてきて、貴族たちの前に立たせていました。一体何故? 単純に考えれば、ディストを物語に絡めるための都合なんでしょうが。(^_^;) ものすごーくうがった考えをすると、もしかしたらジェイドは、ディストに手柄を立てさせたかったのかなと思いました。少しくらい罪が軽くなり、いつか釈放されるように。 尤も、この直後くらいにディストは収容所から脱走してしまい、更なる罪を重ねることになるのですから、ジェイドの思惑なんて軽く蹴飛ばされてしまうわけですけれど。 #しかしジェイドは今回、反乱軍もろとも容赦なくディストをインディグネイションで打ちのめしちゃったので、蹴飛ばされてもしゃーないかも…。
マルクトの内務大臣は、まるでキムラスカのアルバイン内務大臣を縦に引き伸ばしたみたいな容姿の人です。毎日逃げ回ってばかりのピオニーに手を焼いているようです。ガイ曰く、マルクトの大臣たちはみんな真面目でいい人だそうですし、物語のラストでは内務大臣に頼まれてガイがピオニーを探してましたので、真面目な苦労人気質でガイと気が合うのかもしれません。名前が知りたいです。
現実世界では、血縁を証明する検査と言えば遺伝子検査ですが、オールドラントでは ディスト曰く、「最近ではフォミクリー技術の進展で、音素構成による一親等の検査ならほぼ九割以上確実な証明ができるのです」だそうです。 血縁者は音素構成と振動数が似ているものらしく、それが一致するかどうかが重視されるみたいです。…ということは、ファブレ家もしくはキムラスカ王家の人間は、元々、
リースに第五音素を取り込む譜陣を書き込み、音素暴走による爆弾に仕立てようとしたシュタインメッツ。 そんなことで爆弾が作れちゃうなら、爆弾テロやり放題じゃん。ヤバい世界だぜ。 ちなみにリースは命ながらえたものの、エルドラント突入の時点でマルクト軍の収容所に投獄されているそうです。利用されていただけではあるけれど、しでかしたことが大きすぎるので、恩赦を賜るだろうまでは数年はそのままだとか。気の毒ですね。
ピオニーが死んだと思った時、ジェイドは「陛下」と付けずに「ピオニー」と叫び、その後執務室で会話する時もピオニー相手に対等の口調になります。ここでピオニーが「人前なのにファーストネームで呼んだぞ」と言うので、てっきり、プライベートでは素の口調で話すのかと思ってしまいますが、実際には二人きりの時でも、いつもは「陛下」呼びで敬語なんですよね。 本編を見ていくと、デオ峠でリグレットにルークがレプリカだと確認した時、セントビナーを襲撃したディストがネビリム復活を口にした時にも、やはり激怒して口調が素になっています。つまるところ、激怒すると仮面が外れて素の口調になるのがジェイドの性質なんですね。
なので今回、ジェイドが(変装しているとはいえ)街中でピオニーに笑顔で暴言を吐きまくるのにビビりました。そして「異聞録」でのエピローグで、心中でピオニーに謝辞を述べたのを見るに至って、二人は何の曇りもなく親友なんだと、心底納得できました。 また、ディストとピオニーの関係も、本編だけの時はよく分からなかったのですが、今回で納得できました。ディストがピオニーにコンプレックスを抱いて嫌っているというのは本編でも語られていましたが、ピオニーがディストをどう思っているのかイマイチよく分からなかった。おもちゃ程度にしか思っていないのではないかとさえ思っていたのです。でも、「いいじゃないか、サフィール。俺は親友だと思ってるぞ♥」と言ったし、彼の危機には体を張って庇った。ピオニーにとって、ディストも大切な友達なんですね。
ジェイドの口調について考えていた時、ふと思ったことがあります。子供時代のジェイドは冷たく素っ気無い口調で、無口ではないけど饒舌でもない。おべんちゃらは一切言わず、説明も必要最低限しかしようとしない感じでした。けれど今のジェイドは基本笑顔で、ペラペラペラペラ愚にも付かないことを喋り続けて煙に巻いてきます。今と昔では全く違う。 誰しも、子供のまま大人になることは出来ません。社会で生きて行くために多かれ少なかれ迎合し、その為の仮面を身につけるものです。ジェイドの笑顔と減らず口は、そうした「仮面」の一つなんだろうな、と。 …とか考えつつ最後のシナリオ「異聞録」をプレイしていたら、ズバリそのことが語られていたのでビックリしました。あーやっぱそうなんだ…。 ジェイド「もうお別れですか。いやぁ、実に名残惜しいです」 念のため。リフィルは『シンフォニア』のキャラで、二十三歳の銀髪の美人女教師です。そうか。リフィル先生とネビリム先生は似ているのか〜…。ネビリムの印象が、自分の中で一気に固まった気がします。
ピオニーに返事を出すぞと言われて、さっそくラブレターを送ったアニス。返事が来ないと憤慨しますが、実はジェイドが握りつぶしていたのでした。手紙の中身が女性に読ませるには毒だったとかなんとかで。アニスにそんな手紙を渡したら脅迫のタネになるから、なんて嘘とも本気ともつかないことを言っていました。 …しかし、皇帝の私的な手紙を一介の大佐であるジェイドが検閲するって。いいのかこれ。アリなのかこれ。幼なじみもしくは親友として見た場合でも行き過ぎだと思うのですが。プライバシーの侵害じゃん。 ぶっちゃけ、アニスが手紙を公表したって大した脅迫は出来ないでしょうから、検閲の必要はない気もするんですが…。 …ホントはピオニーが返事を出すのを忘れたか、アニスの手紙自体が差し止められて皇帝に渡らなかったかで、ジェイドが皇帝の面子を保ちつつアニスを気遣うために「自分が握りつぶした」ことにしてやったのかな、と思いましたが、「異聞録」でのシナリオで、「(アニスの玉の輿作戦)成功の暁には、キムラスカに亡命させていただきますね」「アニスが王妃では国が傾きますから」とジェイドは言ってますし、ネフリーとピオニーが付き合っていたのも快く思っていなかったようなので、もしかしてピオニーの結婚話を片っ端から潰そーとしてんのかとも思いました。独身男のひがみで。(それはやだなー)
「異聞録」で見られる、真の(?)エピローグ。 #過去の回想 以前、漫画外伝2の感想で、預言で選ばれた導師イオンを暗殺しようとした謎集団は預言を否定したことになると感想書いてたんですが、今回はそういうツッコミを入れる前に先回りして穴を塞がれた気がしました。チッ。負けたぜ! ←アホ
時の狭間の物語 ― テイルズ オブ 異聞録 ―このファンディスクに収められた、三つの異なる物語世界をクロスオーバーさせるためのシナリオです。
そんなわけで、クロスオーバーシナリオである「異聞録」は、紹介記事を見た段階でウヘァと思っていたのですが、蓋を開けてみると、なかなかに楽しい。クロスオーバーものの魅力は、本来は出会うことすらないキャラたちが顔を合わせた時の思いがけない反応、そして異分子が入り込んだ時の既存キャラ同士のいつにないやり取りが楽しめる点だと思うのですが、それが存分にありました。面白かったです。 しかし、クロスオーバーものは、違うもの同士を混ぜた結果、本来の作品の世界観や人間関係が破壊されてしまうという危険もはらんでいるのです。(だから苦手。) ……ぐぅ。地雷踏んだ。 私にとってかなり大きな地雷が一つ……。異なる作品のキャラ同士を掛け合わせることで生じていました。 うわぁああああ。 ……やっぱ、クロスオーバーものは私には合わない……。今まで『アビス』本編に抱いていた印象や感想を、こんな所でひっくり返されたように感じました。うー。
クレス、ミント、チェスター、アーチェ、クラース、すずの六人は、時空を超えて災厄を撒く魔王ダオスの城へ乗り込もうとしており、ロイド、コレット、ジーニアス、リフィル、しいな、ゼロス、リーガル、プレセアの八人は、堕ちた英雄ミトスによって双つに分断された世界を統合するため精霊オリジンの試練を受けようとし、ロイドの父クラトスがそれを見守っていました。そしてルーク、ティア、ジェイド、アニス、ガイ、ナタリア、ミュウの六人と一匹は、世界をレプリカと入れ替えようとしているヴァンの野望を止めるため、先に向かったアッシュを追いつつ、要塞島エルドラントへ突入しようとしていたところだったのです。 しかし不思議な光に包まれ、気がつくと彼らは見知らぬ、けれどどこか見覚えのある場所にいました。
ファンタジアチームは、食料調達しながら手分けして速やかに調査開始。 シンフォニアチームは全員でああだこうだと相談。 二組に分かたれてしまったアビスチームはと言えば。 ティア、ルーク、ナタリア、ミュウ組は、他の仲間たちを捜すうちにアッシュと遭遇。本編の流れでは、この時点のアッシュは、次にエルドラントで会った時には決着をつけるとルークに捨て台詞を吐いていましたし、ナタリアには八つ当たりで暴言を吐いて別れたままでした。大変気まずい状況の筈ですし、これまでだったら「お前らと一緒にいられるか!」なんて言って立ち去っていたところだと思うのですが、流石に異世界で一人きりで心細かったのか、自分から寄って来て、まるで借りてきた猫のように大人しいのでした(『アビス』本編比・笑)。 一方、ジェイド、アニス、ガイ組。呑気に談笑するジェイドとアニスを余所に、血相を変えてルークたちを探し回るガイ一人……。
#必死の表情で走り回っているガイ そこは不思議な世界で、景色がどこか見覚えがあるだけでなく、思い出の品にそっくりなものが落ちていたりします。そうこうするうちに遠くに強く輝くものを発見。各チームはそこに向かうことにします。 ナタリア「まあ、アッシュ。あの雲をご覧になって!」 幸せな二人の邪魔すんなよルーク…。空気読め(笑)。バカップルな甘い空気に当てられて、ちょびっとヤキモチ焼いちゃったんですかね。 その後のアッシュとの言い争いは、本編に比べてコミカルで、子供の口喧嘩めいていて可愛いです。(レムの塔以降の、精神的にかなりしっかりしたルークだからこそ、アッシュを仲間として受け入れつつ、まっすぐ文句が言えるんでしょうね。)
ファンタジアチームやシンフォニアチームは、それぞれちゃんと探索していたというのに、ルークたちはこんなん(笑)。 ちなみに、その頃のガイは相変わらずジェイドとアニスに苛められていました。理由は「強いて言えば、ガイだから?」だそうです。なんだかジャイアニズムが展開されています。思わず「……キムラスカに亡命したい……」と呟くガイ。するとますます苛められて、いけにえ呼ばわりされてしまいました。幸薄いです(笑)。
チェスター「おい、赤毛の白い方。お前の兄弟は疑り深い上にずいぶん失礼だな」 やがてアッシュの抜刀をキッカケに乱闘(というか、流派自慢?)となります。すぐ熱くなるロイドに、巻き込まれて怒ったルークや、義憤に駆られたクレスまで参戦。
#見守るアニス、面白そうに ぶっちゃけ、喧嘩の原因は周囲に噛み付きまくるアッシュなんですが、ここでルークがアッシュを庇うのが、本編では見られなかった行動で面白いです。一種の兄弟愛?
チェスター「何なんだ、おまえたち! さっきから技を乱発しやがって。そっちがその気なら、俺も手加減しないぜ」 …いやまあ、ルークはアッシュと同じ顔なんで、貶されたくなかったのかもしれませんが(笑)。 そんなこんなで収拾がつかなくなる直前に光が辺りを包み、今度はチーム入り混じりの七組に分けられて、この世界の各所へ飛ばされてしまいました。
ロイド「すぐカッカするのが俺の悪いところなんだよな。よく叱られるのに、またやっちまった。ごめんな、二人とも」 このシーンでは、感じるものが沢山ありました。 一つは、ルークはお馬鹿キャラという位置づけではないんだなということ。熟語を間違えているロイドに突っ込む側になっています。 もう一つは、ルークの対人スキルの低さ。ロイドとクレスがもう次の話に進んで歓談しているのに、深刻な様子で謝って場を凍らせてしまいました。空気が読めないんですね。クレスがビックリしちゃってます。 そして最後。実はこれが、私にとって地雷でした。ロイドがルークを後ろ向きだと言い、お前にもいいところはあるんだからそんな風に言わなくていいと励ます。それを聞いたルークが感激して、「俺……おまえみたいな友達がほしかった」と言う。この流れです。 #色々乗り越えて前向きになったと思っていたのに、初対面のロイドにいきなり「後ろ向き」と言われる展開も情けなかった。 この後、ガイたちと再会した時、この流れはこんな風に続いています。 ガイ「それにしても、ルーク。少し離れている間に、みんな仲良くなったみたいだな」 ルークは泣きそうな顔で「ロイドみたいな友達が欲しかった」と言った。そして本来の親友キャラであるガイが(ギャグっぽくですが)否定されたような流れになっています。 なんだか、ひどくショックでした。
以前、『アビス』にロイドがいたらルークは救われた筈、というようなご意見を、サイトの閲覧者さんから伺ったことがありました。それは本当のことだと思います。 でも、公式の作ったもので、そう語って欲しくなかったのです。 実際には『アビス』の世界にロイドはいません。絵に描いた餅です。ロイドのいない歪で残酷な世界で、それでもルークもその仲間たちも、不完全なりに頑張った、私はそれが好きでした。でもここでロイドが一言ルークを認める声をかけると、ルークは感激してしまう。「ロイドみたいな友達が欲しかった」と泣く。本来の仲間を見なくなる。 ルーク自身の口から、『アビス』本編でのルークの人生、そして仲間たちの存在が否定されてしまったと感じました。 そっか……。ルークは、そんなにも無理してたんだ。ホントは仲間たちに満足してなかったんだ。不幸なまま、本当に欲しい友達はいないと思ったまま死んじゃったんだと。
…クレスは、ルークが過去形で「こんな友達が欲しかった」と言ったことを笑いましたが。ルークはもう、この時点で余命幾ばくもないんですよね。それを自覚してる上での言葉。 ああ。そんなに不幸でしたか。 確かに不幸だけど、彼なりに自分の人生に価値をつけて、誇りと幸せを見つけて死んでいったんだと思ってたけど。ただ無理して不幸で惨めなだけでしたか…。
エンディングで、コレットと明るく笑って「ルークはなんか後ろ向きでこれからが心配だな」なんて言ってるロイドが痛い。ロイドに未来はあるけど、ルークにはないから。 ルークと仲間たちが必死で、つたなく積み上げていたものを、ロイドの眩いほどの「善良さ」が悪意なく、あっけなく破壊してしまった気がします。天使の前では罪人のあがきは無意味です。
しいな「ルーク。あんたもいろいろ苦労したんだって?」 …多分これは、フォローのエピソードなんですよね。ルークの世界にロイドはいないけど、仲間たちがいるよという。 でも最初に見たとき、しいなが「あんたにもガイたちがいるだろ?」と言っても、ルークが浮かない様子で「……そうだよな。みんなこんな俺を受け入れてくれたんだ。感謝しないとな」と言うばかりに見え、本当は満足していないのに、「そう思わなければいけないんだ」と卑屈な態度で無理しているのかと思ってズキッときました。しいなが「別れても、ロイドもあたしたちも、クレスたちだってあんたの友達さ」と言って、やっと明るく笑うんだと。 でももう一度見直したら、「みんなこんな俺を受け入れてくれたんだ。感謝しないとな」と言ってるルークの声も表情もちゃんと明るいかな、と思えました。大丈夫…かな?
ゼロス「俺さまに心残りがあるとすれば、ミントちゃんとアーチェちゃんとすずちゃんとティアちゃんとナタリアさまとアニスちゃんとお別れすることと……」 ゼロスってピオニー陛下と言動がそっくりだよなー。キャラタイプが同じなんですね。
「ロイドが傍にいたら、ルークは救われていたかも」。このネタそのものが悪いとは言わないです。でも、ルーク自身にそれを言わせないで欲しかったのです。例えばガイ辺りが悔恨を込めて「ロイドか……。ああいう友達がいたら、ルークももっと変わっていたかもしれないな」とか言って、シンフォニアキャラ辺りに「ルークにはあなたたちがいるでしょう」と励まされる、という使い方だったら、こんなに悲しくならなかった。 つまり、エルドラント突入(消滅寸前)という時期に、ルークに自分の人生を悔いるようなことを言わせて欲しくなかったんです。 繰り返しになりますが、『アビス』が好きだった気持ちを否定されたように感じたから。
不思議な光に飛ばされてしまった面々。
『シンフォニア』世界では、コレットのドジやボケは可愛いだけなんですが、現実的なティアと並べると、割と本気で「異常」に見えてしまうのが面白かった。 でも、そんなティアも心の中でミントたちの金髪を羨ましがったり、コレットの羽が可愛いとうっとりしたりしています。
カッカするチェスターを挑発する大人気ないゼロスと、それを止める苦労性のガイ。ゼロス曰く、ガイは「ピチピチスパッツ着てる男」だそうです。……え、そうなの? ガイは「人の服装にケチをつけないでもらいたいんだが……」と言ってました。 ゼロスにからかわれて喚くチェスターを見るにつけ、「……やれやれ。ここにアッシュがいたら、と思うとぞっとするな」と呟いてしまうガイ。話題がアッシュのことになりますが、アッシュの評判は大変悪いです(苦笑)。赤い髪のゼロスは「赤い髪のいけ好かない野郎」「あの手の顔した奴は、絶対根性曲がってるぜ」と言い、皮肉な目つきをしたチェスターは「生意気そうな嫌な目つきの奴」「あの顔は、ろくなもんじゃねえ」と評していました。 ◆ガイ様 薄幸伝説2 そしてここに引き継がれるガイ様の幸薄い伝説。言い争うゼロスとチェスターは、互いの額の生え際の後退っぷり(?)を貶し合い始めます。ところが、本気で怒り出したのは何故かガイでした。 ガイ「後退後退言うな、二人とも! 俺が一番心配なんだぞ!」 …ずっと気にしてたんだなぁ(涙)。でも思いつめたらますます髪に悪いと思いますよ。 そしてこの後女性恐怖症を告白したところ、ホモ扱いされてしまってますます可哀想なことになっていました。
ジェイドの減らず口に翻弄され続けるクラースとリフィル。…ジェイドがこんなにウザく役立たずに思えたのは初めてで、ビックリしました。話が進まねぇ〜! 精霊の支配する異世界では説明役になれないせいか、それとも制止役のガイがいないせいか…。 しかし、レプリカはどんな意味でも召喚じゃないと思うけど。
アニスがやけにピリピリして好戦的で不自然でした。いつもの仲間が誰も傍にいなかったせいなんでしょうか。ジーニアスと一触即発になりましたが、すずが鉄槌で仲裁。一応アニスが年長者なんですから、余裕見せてほしかったなぁ。
コリンの名前が出るのはここだけなんですね。心の精霊としてしいなたちを迎えに来てくれたらよかったのにと思いました。
ちなみにアッシュは、クラトス、リーガル、プレセアと共に飛ばされずに残っていたのですが、老成三人組に無言で見つめられ、子供っぽさを指摘されて説教されちゃってました(笑)。『アビス』本編では分かりにくかったアッシュの精神的な未熟さがはっきり分かるシナリオになっていますね。私としては、ゲーム発売後のインタビュー記事から得たアッシュ像と符合していると感じたので、違和感はなかったです。
クレス「みんなロイドの仲間かい? 随分大所帯なんだね」 ミュウに弱いアッシュ。新発見。実はちっちゃいもの好きか? チーグルをお供にしたルークが羨ましい? ちなみに、プレセアによればチーグルに肉球はないそうです。 アッシュ「何なんだ、この屑どもは!」 アッシュもロイド他シンフォニアチームが傍に付いていたらなんか変わってたんですかね? しつけはしっかりされそうです。 老成組に促されて、苦虫を噛み潰しながらも、アッシュは最初にチェスターやゼロスに斬りかかったことを詫びようとします。こういう点は、自主的に(身内の分まで)謝れるだけルークの方が成長してるみたいですね。
クラトス「アッシュ」 可哀想(苦笑)。
尤も、最終決戦直後、ルークに「教団を立て直すにはパトロンが必要でしょ」と言ってましたし、この「異聞録」のエンディングでも「ローレライ教団を立て直すには、異世界のお金持ちなんて意味ないじゃないですか」と言ってますんで、女性導師を狙いつつ、パトロンになってくれるお金持ち男性を探してるってことなんでしょうか。
この世界の根源精霊たちが暴走して世界消滅の危機に陥っているので、根源精霊たちを正気に戻してほしい、それが出来なければあなたたちもこの世界と共に消滅するだろうという、お約束と言うか強引な展開。(一応、あらゆる世界の精霊は繋がっており、他の幾つかの世界で異常が起こって、その世界の精霊にストレスが溜まってこんなことになった、つまり主人公たちの世界での争いが一因である、みたいな因縁はつけられてましたが。) ちなみにここで、どうしてこの世界の景色は見覚えのあるものばかりなのかという疑問に答えが返されてましたが、『この世界の本来の姿は、皆さんが今目にしているものと異なります。皆さんは皆さんの記憶に残る光景を通して、この世界に自己イメージを固着させているのです』『要は、ご自分が過去に見た光景を、再び目にしているようなものです』だそうです。最初読んだときは「へー」と思いましたが、よくよく考えてみたら、そんなことする意味なんてまるでねぇー。どゆこと? この世界は本来は人間には知覚出来ない世界なんでしょうか。 …つまり、思い出の品が落ちてたり、この世界にはいないはずの人間の幻を見たのも、そのせいなんですね。カジノにディストやミトスがいたり、ドンジャラでユアンやピオニーと対戦できたり、何故かシュタインメッツ伯爵が魔物と連れ立ってチェスターを襲ってくるのも。いや、そもそもこの世界にカジノやショップが存在することすら。アレらは全て幻だったんだな(笑)。
小精霊たちに請われるまま、六種の根源精霊をボコって正気に戻した面々。すると光っていた場所に最後の精霊オリジンが出現。…流石にローレライは出ないんですね。 全員でオリジンをサンドバッグにすると、この世界は救われたとお礼を言われ、元の世界に戻してもらえることになりました。 ナタリア「名残惜しいですわ……」 本編の流れでは、この時点で暴言吐いて吐かれて断絶したままだったのに、むちゃくちゃラブラブです、この二人。このゲームではあらゆるところでイチャイチャしていて、アッシュがナタリアにベタ惚れで、もー笑うしかない(笑)。お幸せに〜。
「……見てるって決めたのは自分なのに、それが辛いと感じることもあるの。私は……どうすればいいのかしら」 ティアはミントにそう相談していました。ミントは「ご自分の本当のお気持ちを、大切にしてあげてください」と答えてましたが。
ティア「精霊……」 ロイドが友達だったら。人でなくても屈託なく存在を許される世界なら。 実際には異世界も人間の住む世界で、死も差別も苦しみもみんなある。それが分かっていて、ティアはこう言ったんでしょうね。ルークにもそれは分かっている。 どこかに夢の世界はあるのかもしれない。戦争のない、思い出だけで紡がれた小さなこの世界のように。それでもルークは元の世界に戻って決着をつけることを望み、ティアはそんな彼の姿を最後まで見届けることを選ぶ。 戦いが終わった後の幸せを見据えているクレスとミントや、ロイドとコレットとは違う。これがルークとティアの道なんですね。
クラトスはアッシュに「……武芸の鍛錬は心の鍛錬でもある。屑という言葉、あまり連呼するなよ」と言い、プレセアは「私と……逆の時間を生きているルークさんとは、もう少し……お話してみたかったです……」と言い残します。プレセアはルークとは全く話していなかったと思うんですが、どういう勘なのか、彼が外見よりずっと生きた年数が少ないことに気付いていたんですね。ジーニアスに「彼は……私と同じです。自分の知らないところで大きな何かに巻き込まれて、本来の時間とは、かい離してしまった……」と言っていました。(念のため。プレセアは十二歳で肉体の成長を止められており、実年齢は二十八歳です。)
ガイ「アッシュ。元の世界に戻っても、単独行動を取るつもりか? こうなった以上、俺たちと一緒に……」 やれやれ。辻褄が合わされました。 しかしアッシュ。ナタリアのためにノリノリで学生コスプレまでしてたくせに「事故のようなもの」か(笑)。
(しかし今後もクロスオーバーものの外伝ではロイドやクレスとルークは会うんでしょうね。テイルズシリーズは何故かシリーズのクロスオーバーが大好きみたいなので…。)
シナリオの感想は以上です。
私は、「異聞録」クリア後に出現する記念碑のタイミングバトルが最後までどうしても出来なくて、おかげで「異聞録」のしいなとルークのエンディングデモが見られず、しまいに諦めかかってたんですが、ふと思いついて、わざと五回くらい負けてから挑戦したところ、少し速度が遅くなった(ような気がして)クリアできました。 カジノにあるスロットも、よく見ていると強制的に目が揃うことがあるので、下手な人のための救済措置は講じてあるんだなーとありがたく思いました。 |