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アミティ/ラフィーナ/シグ/クルーク/リデル/タルタル/アコール先生/ポポイ/フェーリ/レムレス/バルトアンデルス/おしゃれコウベ/さかな王子/オトモ/ほほうどり/ユウちゃん/レイくん/ゴゴット/どんぐりガエル/おにおん/おに子/こづれフランケン/あくま/あやしいクルーク/ぷよぷよフィーバー界の世界設定

アルル/カーバンクル/スケルトンT/ナスグレイブ/すけとうだら/ドラコケンタウロス/ウィッチ/ぞう大魔王/シェゾ・ウィグィィ/ルルー/サタン

あんどう りんご/ささき まぐろ/りすくま せんぱい/ダークアルル/エコロ/ぷよぷよ7界の世界設定

テトリスキャラティ/オー/エス/アイ/ゼット/ジェイ&エル/エックス※ぷよキャラではない/ぷよテトの世界観

テトリスキャラ

<設定>


 彼らは『ぷよぷよテトリス』に登場するテトリス界側のキャラクター。このゲームのために ぷよぷよ製作チームが創作したオリジナルキャラクターである。よってテトリスのキャラとも言い難いが、ぷよキャラとは言えない。

 ゲームプロデューサーには、彼らを用いた新しいテトリスゲームシリーズを展開したいという色気もあるようだ。

 

 前提をざっと書くに、彼らはスペースシップ・テト号の乗組員で、《星座空間》なる空気に満たされた宇宙っぽい空域を航行しながら あちこちを見て回って、時空の果ての「時空の番人(エックス)」に通信報告する任務を行っている。しかし「時空の番人」は存在を忘れられる定め。誰の為なのかを忘失したまま、彼らは慣習的に任務遂行し続けていたのだった。

 

ティ T

 テトリス側の主人公にして、真のラスボス。男性。

 テト号の艦長。艦長としての相棒はオー

 年齢不詳。取説のキャラ紹介に「若きテトリスの王者」とあり、キャラデザイン・言動的にはりんご(14歳前後)と変わらない感じにも見えるし、実際、中学生のまぐろがティを「男の子」と形容している。しかし、エックス(時空の番人)がテト号艦長だった時代のテトリス挑戦者だったこと(その当時、十代の少年?)、その頃のエスが幼児だった可能性があることから鑑みるに、実は二十代半ば前後ではなかろうか。

 だが、ティの声優が女性である点を鑑みれば、製作側が彼を非常に若く、それこそローティーンと認識している可能性は捨てきれない。(高校生くらいという設定のレムレスは男性声優。ローティーンのクルークシグは女性声優が担当している。)

 メタ的に考えれば、ティの外見がりんごと変わらないくらいに見えるのは、単にデフォルメされた絵柄のせいである。そこをあえて穿って、テト号の中は成長という意味での時間が殆ど止まっているとか、彼らは異世界の人間なので、元々、大して老化をしない種族なのだとか考えてみても面白い。

 

 現在の「テトリス王者」。しかしそれが何かはイマイチ解らない。《星座空間でテトリスが一番上手い人》なのは確かだろうが、それ以上の何かすごい肩書のように扱われているフシがある。

 時空の番人・エックスは先代のテトリス王者だ。脚本家がツイッターで述べたところによれば、その更に先代の時空の番人が先々代のテトリス王者だったそうである。思えば本編中、ティがエックスの身代わりに時空の番人になるとてこう言った。「先代王者のエックスに できたんだから 今の王者のおれにも そのしかくが あるんじゃないかな」。そしてエックスは身代わりにするなんてと真剣に青ざめた。そうできること自体には何の異論もないらしい。

 テトリスと時空を操る能力にどんな関係があるのか? 一切説明されていないが、テトリス王者とは、世界の法則から逸脱した存在にすらなれる、《アリエナイ》を《できるんじゃない?》に変えうる、超高スペック肩書らしいのである。

 

 ゲーム誌『ニンテンドードリーム』2014年4月号でのゲームプロデューサーコメントによれば、手に持っている円盤は「フライングソーサー的なもの」。…え、空飛ぶ円盤(UFO)? 意味が解らん。フライングディスク(フリスビー)の間違いだろうか。ともあれ、それを用いて仲間たちと楽しく遊んでいるそうだ。テト号内部にはビリヤード台(?)も備えた「ごらくしつ」があるし、艦長として、心身の健康のための運動と娯楽には力を入れているのだろう。

 

 真面目で責任感が強い苦労性。問題が起きた時、己が我慢する・犠牲になることで解決するならそれで良しとする面がある。本編でエックスの身代わりになろうとした点もそうだが、脚本家のツイッターによれば、艦内のトイレ掃除を進んで行っていたり、日々小さな貧乏くじを自ら引いているらしい。

 取説キャラ紹介には「みんなのたよれるりーダー!だけど、個性的すぎる仲間にかこまれてちょっと地味なのを最近気にしている。」とある。

 脚本家曰く、そんな彼を周囲の皆が愛してフォローしているそうで、不憫萌えの愛されキャラということだろうか。

 

 一人称は「おれ」。二人称は基本「きみ」。エックスだけは「あなた」と呼ぶ。大抵の人物を呼び捨てる。「〜だな」「〜かもな」「〜だけどさ」という男の子口調。

 

 りんごと主人公同士の友誼を深め、別れの場面はえらく長々と描かれた。

 彼女のティへの人物評は「ひょうひょうクールなキャラ」。悪いが全く同意できない。また彼女によれば、ティとまぐろは「かみがたヘルメットけいふたり組」「かみがたモロかぶりコンビ」だそうである。その髪型が彼女のストライクゾーンなのかもしれない。

 

オー O

 ティの相棒で、テト号のマスコット。性別不詳。

 キン斗雲に乗った、腕の生えた満月という感じのフォルム。(キン斗雲的な雲は普段は白色で、オーが怒ると黒くなる。)両耳的な立方体はテトリミノ。「ピピピ」や「ビビビ」としか言えない。ティエックスだけは言葉の意味を理解する。

 人語を喋らず相棒とだけ意思が通じるのは、カーバンクルアルルのコンビ関係と相似である。ボディの黄色や黒小のつぶらな瞳もカーバンクルと似せてある。

 ティは日々、艦長としての報告をオーに向けて語り、時空の果てのエックスに送信していた。また、テト号のコントロール状況をいち早く理解して伝えており、艦の航行システムとリンクしているように見受けられる。そんな機能があり、しかも(ゼットと同様に)エックスの記憶を失わなかったようなので、記憶ではなく記録で動くロボットなのだろうと理解できるが、取説のキャラ紹介には「いろいろな機能を搭載している不思議な生きもの」とあるのだった。

 生き物? しかし生物ならば「機能を搭載」という表現は奇異である。ならば人造生命体か?

 

 恐らく、エックスがテト号艦長だった頃は、彼の相棒だったのだと思われる。もしかするとテト号の中枢制御システムの端末で、代々の艦長に仕えているのかもしれない。

 脚本家のツイッター発言曰く「隠れたカルマキャラ」。

 

エス S

 テト号の乗組員。航海士。

 絵を描くのが得意。

 美容系女子力が高く、自分の容姿が一番可愛いと主張してやまない。愛され願望ギンギンの、世界は私を中心に回ってる系女子。

 常に可愛い日傘(パラソル)を携帯。その取っ手の曲がり部分はS字型で、『ニンテンドードリーム』2014年4月号プロデューサーコメントによれば、ペンで名前を書きたくない彼女のこだわりだという。つまり特注の日傘か。服のベルト部分にはイナズマ様の縦線が沢山入っており、これもS字を模したものだという。

 

 年齢不詳。見た目は大人びていて、十代半ば〜二十代前半くらいに思える。なのに言動は異様に幼い。気ままワガママ脊髄反射に振舞い、語気強い毒舌を吐き散らし、迷子になったりゲームに負けたりすれば大泣きして「パパ」を呼び、他人に責任転嫁する。パパの似顔絵を描いてプレゼントする。

 思考自体が幼く、幼稚園年長〜小学校低学年くらいに感じられる。

 この幼さのおかげで、キャラ紹介言うところの「ワガママ&どくぜつ」も気にならない。いたいけでおしゃまな幼女にしか感じられないからだ。まさに白痴美キャラクターを体現している。

 ただし脚本家のツイッター語りによれば、彼女は製図が得意な有能な航海士なのだそう。アンバランスである。

 

 ハウスキーパーロボットのゼットを「パパ」と呼び、父親扱いして懐いている。

 真の父親はエックス。彼と再会してから、うっすら事実に気づきはしたようだが、どんな心の動きからか知らぬ顔をして、あくまでゼットを慕っている。

 

 ティはエックスと顔を合わせるとすぐに、彼のことを思い出していた。しかしエスは違う。このことや、世話係のロボットを父親だと思い込んでいた様子から、エックス&エスの父娘が生き別れたのは、彼女が物心つくかつかないかの頃だったのではと想像できる。

 なお、エックスとエスが血のつながった実の親子か否かは自由に想像していいと脚本家がツイッターで述べていた。ただ、アイがエックスの育て子だとEX10章で語られており、エックスは彼にはエスに対するほどの愛を向けているように感じられない。よって、やはりエスは実の娘ではないだろうか。

 

 テトキャラたち、特にティやエックスは肉体の老化や成長が停滞しているように感じられる。しかしエスは、精神の方の成長が止まっているように見える。思うに、彼女が《娘キャラ》だからなのだろう。エックス(親)が遠く想うに相応しい、可愛い盛りの幼い娘であり続けなければならないからだ。

 メタ的にいえばキャラ付けと極端なデフォルメによる畸形だが、あえて穿った表現をするなら、エックスがそう望み続ける限り、エスはテト号というベビーサークルで守られた、幼い娘のままなのである。

 

 一人称は自分の名前「エス」。二人称は「あんた」。人は基本的に呼び捨てる。キツく激しい女の子口調。

 

アイ I

 テト号の乗組員。半人半犬の細身長身の男性。

 テト号のエンジニア。手にした振り子(ペンデュラム)はダウジング用。脚本家のツイッター語り曰く、ダウジングで機械の不良箇所を探す。ティ曰く、エンジニアとして優秀。

 メガネをかけており、『ニンテンドードリーム』2014年4月号プロデューサーコメントによれば、メガネがずれるのを気にしている。

 

 落ちついている時は理知的な紳士。連鎖ボイス参照するに、りすくまの「愛」に相似して、「美」にこだわりがあるらしい。

 非常にセンシティブで、ちょっとしたことで驚いたり怯えたりしやすく、そうなると負け犬になりきって「キャンキャン」「キャインキャイン」「クゥーンクゥーン」などと鳴きながら、涙目で物陰に入り込んでプルプル震える。りすくまや りんご曰く「プルプルふるえる 二足歩行の チワワのようなもの」「きょだいチワワ」。

 そんな彼を面白がって、同僚のジェイ&エルが日々苛めている。食事にカラシを入れたり、尻尾を引っ張ったり、水をかけたり。テト号という閉鎖空間にいる限り、この苛めから逃れる術はない。

 

 EX10章によれば、エックスが幼いアイを拾ってきたという。半人半犬の亜人の子供を保護して育てたという意味なのか、拾った子犬が神秘的な力、または科学的改造で亜人化したということかは不明。ともあれ、ならばアイはエックスの育ての子で、エスとは義兄妹関係ということになる。

 

 半人半犬のキャラなら、魔導物語シリーズにも、「ノール」や「人犬」という種族がいた。しかし、彼らが野犬的な凶暴さ・猥雑さを示すキャラだったのに対し、アイはひ弱で理性的である。作中で何度も「チワワ」と形容されている点からも判るが、室内犬のイメージなのだろう。怯えてうるさく鳴く、狭いところに隠れると繰り返し語られていて、製作スタッフが室内犬を愛している(普段から親しんでいる)のだなと感じた。室内飼いの増えた時代性を感じる。

 

 一人称は「ぼく」。二人称は基本「きみ」。尊敬対象は「あなた」。「フッ……。〜なのさ」というナルシスト気味なキザ口調だが、すぐに「キャイン キャイン(涙目)」状態になるので鬱陶しいほどではない。

 

ゼット Z

 テト号のハウスキーパーにして護衛ロボット。見上げるほどに巨大で、レトロSF的デザイン。人語を話し、自律意思を持つ。

 意識や声は成人男性。

 乗組員の心身の健康(栄養、運動)を管理し、侵入者があれば立ち向かう。

 本来はエックスが、自分の代わりになるよう、エスのために造った護衛システム。

 

 エスはすっかり彼を父親扱いしており、「パパ」と呼んで甘え慕っている。ゼット自身も満更ではなく、エックス曰く「どうどうと ちちおやづら」している。

 恐らくはロボットであるゆえに、エックスの記憶を失うことがない。しかし、彼の存在を周知することもしない。自律型とはいえロボットだから、命令の範囲内の行動しかできないということか。

 

『ニンテンドードリーム』2014年4月号プロデューサーコメントによれば、「Z」は昔から男子たちの憧れと尊敬の対象だそうだ。何を言っているのかちょっと判らないが、『マジンガーZ』や『機動戦士 Zガンダム』のような男児向けロボットアニメのことだろうか? ともあれ、そんなわけでゼットも、男子たちの憧れを集めているそうである。

 

 コミュニティの心身を管理し、外敵から守る。エスに父親扱いされ、男子たちの憧れを集めている。

 ゼットは、まるでテト号乗組員たちの《親》である。これは、テト号前艦長のエックスが、艦を離れる自分の代わりになるようゼットを造ったことと無関係ではないのだろう。テト号の乗組員は(心身それぞれの意味で)子供ばかりである。エックスが彼らを集め保護していた《親》ならば、その代わりのゼットが、父にして母のようなポジションに置かれるのは必然である。

 

 一人称、二人称は不明。武骨な《で・ある・だ》口調。セリフはカタカナ表記されるが、ぎこちないということはなく、語彙豊かにスラスラと喋る。セリフ中で他人の言葉を引用する際は、その部分がひらがな・漢字の通常表記になる。

 

ジェイ&エル J&L

 テト号の乗組員。役職は不明。

 双子のきょうだい。紫おかっぱ頭がジェイ、緑フワフワ頭がエル。拳指で自分の名前(J字型、L字型)を示すポーズを好む。

 性別は現時点で公式発表されていないが、声優の演技分けから判断するに、ジェイが男の子、エルが女の子だと思われる。

 

 心身ともに完全な子供。幼稚である。いたずら好きで、日々とんでもないことをやらかそうと目論む悪ガキ。

 ただ、悪いことをしている自覚はあるようで、艦長のティが止めに入れば、すぐにやめる聞き分けの良さはある。反面、自覚があるうえでのいたずらは、よりタチが悪いとも言える。ティが止めにくるまでいたずらを続けるということは、彼に甘えているのだとも取れる。ティを困らせ、見捨てずフォローしてくれる姿に安心することで、自己肯定しているのかもしれない。

 恐らくだが、ティが艦長になる前は、その役を丸々エックスに負わせていたのだろう。

 エックスが艦長だった時代から今まで、最低でも数年は経過しているはすだが、肉体も精神も成長しない永遠の子供らしく思われる。

 

 双子同士で手を握り合わせると、超能力を発揮できる。

 脚本家のツイッター発言曰く、手を繋ぐと不思議な力で先を見通すのだという。

 

 一人称は自分の名前。ジェイは「ジェイ」、エルは「エル」。互いのことも名前で呼び、自分たちを「ジェイとエル」と称して、「わたしたち」のような表現はしない。二人称は使わず「(容姿などの特徴)の子」だの「(容姿などの特徴)のお姉さん」だのの表現をする。

「〜だよねー」「〜かな」といった子供口調で、双子で一つの台詞を交互に喋ったり、韻を踏んだ短い台詞を交互に口にしたりしがち。「きゃはははは!」とけたたましく笑う。

 

エックス X

 時空の番人。暫定ラスボス。

 テト号の元艦長。先代のテトリス王者で、ティの永遠の目標。

 エスの真の父親。アイを拾った養父。ゼットの創造者。オーの元相棒。

 

 時空の番人とは、時空の果てで世界の境界が混ざらないよう見張っている者で、時空の果てから離れることはできない。

 エックスは時空を行き来する力を得て、この仕事に就いた。詳しい経緯は不明。脚本家のツイッター語りによれば、エックスの先代のテトリス王者が、やはり先代の時空の番人だったのだという。

 では時空の番人とは、テトリス王者になった者が代々努めるものなのだろうか? これも不明。

 エックスは時空の番人になるために、ティにテトリス王者の称号を譲り、テト号艦長を任せた。エスの世話はゼットに任せた。

 ティはテト号で各地を巡りつつ、見たことをオーを通じて報告。それによってエックスはスペース中を監視しているつもりだったという。

 しかし時空を自在に行き来する存在は、どの世界にも属さないため人の記憶に残りにくく、次第にティは誰に報告しているのか忘れてしまう。慣習的に報告を続けはしていたが。

 忘れられたエックスは寂しくなり、彼の精神状態に合わせて世界の境界も揺らいで、ぷよぷよの世界とテトリスの世界が混ざり合ったのだという。

 

 時空を旅する者は人の記憶に残りにくいという設定や、それを憐れむ描写は、『ぷよ!!』や『ドラマCDぷよぷよ Vol.3』で語られたエコロのものと共通している。

 エコロとエックスは性格こそ正反対だが、連鎖ボイスの一部や立ち絵のポーズなど、一部が似せられており、製作側の意図は露骨である。

 詳細はエコロの項に書いたが、《忘れられたら死んだも同然、それは肉体的な死より辛いこと、可哀想》という思想は脚本家個人に深く根付いたテーマらしい。

 

 CLAMPの漫画作品で見かけそうなタイプのキャラ。神レベル高能力者でありながら宿命に縛られて愛情痴情関連の情緒不安定になって災いレベルの事件を起こし、ストーリー的に可哀想がられて終わるというアレ。

 

 個人的には、時空を自在に行き来できるというエックスが、時空の果てから動けないという設定が腑に落ちなかった。それ、時空を自在に行き来できないってことじゃんか。

 本当に時空を自在に行き来できるなら、テト号でエス達の寿命が尽きるまで一緒にいた後、時間を遡って時空の果てに戻ることだってできる。一瞬も時空の果てを留守にしないで、好きな場所で好きなだけ過ごせるはずだ。異次元としての精神世界には好きに出現していたから、《時空の果てを離れたら死ぬ》系の縛りもないだろうに。

 

 脚本家のツイッターでのキャラ萌え語りによれば、エックスは「優しくて誠実で穏やかだけど「自分がとっても強いことを事実として知っている」厨2ぽいところがいいとおもいます」だそうだ。

 しかし、確かな実力と肩書があっての自負なら中二病とは言わない。何が「厨2ぽい」のだろう。

 …エックス本人ではなく、「自分が天才だって自覚してるのに、威張らないで穏やかにしてる人ってイイ。その気になれば敵は指先一つでダウンさ〜♪ 滅多にしないけどね☆」などと、彼のキャラ設定に萌える人こそが中二病的だという話なのか。

 ちなみに、『ぷよ!!』以降のまぐろりすくまも、同系統のキャラ付けである。特にまぐろは近い。

 

 一人称は「ぼく」。二人称は基本「きみ」。アコール先生のみ「あなた」と呼んだ。「〜だね」「〜なんだ」「〜じゃないか」という、穏やかに言い聞かせるような口調。

 

<雑記>

 彼らはテトリミノ(テトリスのブロック)をモチーフに創られている。これは『テトリス』版権側からの指定だったそうである。名前も、テトリミノT字型、O字型などから「ティ」「オー」などと名付けられている。これは開発中の仮称を気に入って正式採用したからとのこと。

 …『ぷよぷよ』で考えてみると、ぷよをモチーフにキャラを作って、「レッド」「グリーン」などと名付ける感じか。『ぷよぷよ外伝 ぷよウォーズ』の敵幹部キャラたちがそんな感じだったなぁ。

 テトリミノをモチーフとする以外は、全て『ぷよ』製作側が創った。キャラ・世界観設定は『ぷよテト』脚本を担当した芳野詩子女史が一から担当したそうで、非常に思い入れがあると発売前から自ツイッターで盛んに呟き、発売後は自キャラ萌え語りや、自作テキスト・漫画によるショートストーリー(二次創作)を活発に発信して、自作物への愛を溢れさせていた。

 そこでのみ語られたキャラ設定が多くあり、この項を書くにあたって参考にさせていただいたが、現時点でそれらは全て非公式である。今後彼らが商業作品に登場することはないだろうから問題ないはずだが、ゲームプロデューサーの野望が叶って新テトリスシリーズが開始されたら、変更される設定もあるかもしれない。

 

アミティ/ラフィーナ/シグ/クルーク/リデル/タルタル/アコール先生/ポポイ/フェーリ/レムレス/バルトアンデルス/おしゃれコウベ/さかな王子/オトモ/ほほうどり/ユウちゃん/レイくん/ゴゴット/どんぐりガエル/おにおん/おに子/こづれフランケン/あくま/あやしいクルーク/ぷよぷよフィーバー界の世界設定

アルル/カーバンクル/スケルトンT/ナスグレイブ/すけとうだら/ドラコケンタウロス/ウィッチ/ぞう大魔王/シェゾ・ウィグィィ/ルルー/サタン

あんどう りんご/ささき まぐろ/りすくま せんぱい/ダークアルル/エコロ/ぷよぷよ7界の世界設定

テトリスキャラティ/オー/エス/アイ/ゼット/ジェイ&エル/エックス※ぷよキャラではない/ぷよテトの世界観

 

『ぷよぷよテトリス』界の世界観

 テトリス側の舞台のみを紹介する。

 スペースオペラ風のガワを被せた童話的ファンタジー世界。
《成長・老化》といった《時間》面に不自然な歪みが多々あるように見受けられる。種族的に成長・老化速度が独特なのか、時間の流れそのものが斑状に狂った世界なのかは判らない。

 この世界では、柔らかな素材や食べ物が珍しいという。りんごの服を「見たことのない へんてこ ヒラヒラの服」と表現し、レムレス提供のシフォンケーキやゼリーに驚いていた。彼らは普段、堅焼きの煎餅のごとく硬いものを食べているということか。歯が丈夫で顎が発達しているに違いない。この世界の人々は集中力が高そうだ。(噛む力が強いと脳が活性化するという説がある。ついでに、噛み合わせがよくて歯が健康だと、老いても頬や顎の肉がたるみにくくて老けづらいという説もある。)

 また、この世界では丸いものも珍しいという。その割に、オーはまんまるだしゼットも丸みを帯びたフォルムである。少なくとも、ゼットの丸っこさは製作者たるエックスのセンスのはずだ。我々からすればレトロな保守的デザインに見えるが、この世界では、イッちゃってる前衛的デザインなのかもしれない。

 

星座空間
 空の上にあり、スペースシップがなければ行けない。
 恐らく《宇宙》をイメージした世界だと思われる。しかし空気も重力もあり、宇宙服なしで出歩け、果ては「そこの角を右にまがって まっすぐいって つきあたりを 左に」歩いて行ける道すらある。「そこの角」が存在するほどテトリミノがゴロゴロしているらしいが、元々そうなのか、今回の異変による特殊状態なのかは不明。

 歩いて移動する際は、イラスト付き星座図風の、神話ファンタジー的な場所。暗い空間に大きなイラスト様に輝く「シャベル座」や「ヤカン座」などが見える。個人的には、「どげ座」(土下座している人の星座)がツボだった。「たいいく座」(体育座りしている人の星座)も見たかった。
 ところがテト号コクピット内からガラス越しに見た場合は、もう少し宇宙っぽい、科学ファンタジー的風景になる。暗い空間にテトリミノ型の星(浮島?)が幾つも浮かぶ(無重力の?)空間なのだ。とても歩いて移動できそうにない。テトリミノ型の星には木々や川があり、川の水は大地の端から流れ落ちている。

 作中、「星座空間」の他に「スペース」という言葉が使われることがある。同義だと思われるが、あるいは、「星座空間」が神話ファンタジー空間で、「スペース」が科学ファンタジー空間といった使い分けがあるのかもしれない。

 ともあれ、テト号は「星座空間」もしくは「スペース」を航行し、あちこちを見て回って、エックスに報告していたという。


スペースシップ・テト号
 テトリスキャラ達の乗りものにして居住空間。宇宙船。
 規模・構造不明。操縦室(コクピット)、娯楽室(プレイルーム)、動力室、テトリスについて学ぶ教室?(テトリスクラス)があることは確認できる。

 テト号の目的は、スペースのあちこちを見に行ってエックスに報告すること。(ティ曰く「スペースパトロール」。)もうずっと航海を続け、乗組員は家族同然であるという。
 長年の航海を、わりとふわっとした目的意識で続けているうえ、乗組員は子供ばかりに見え、ひきつれた歪みがある。
 なんとなくだが、エックスに保護された子供たちが寄せ集められた、空飛ぶ孤児院のなれの果てのような印象を受けた。今後は《お父さん》のエックスと好きな時だけ会えるのだし、彼らはピーターパンのまま、幽霊船のように永遠の航海を続けて行くのではないだろうか。


時空のはて
 時空の狭間、世界と世界の境界みたいなところらしい。テキストでは語られていないが、背景画で見るに、「時空のはてのはて」には、いかにも《時空の門》という感じの大きな門がそびえている。その門の前に「時空の番人」がいるというわけで、細かい設定の差異はあれども、色んな漫画でよく見かける感じの場所。


《世界や時間を隔てる重要な境界や門と、その番人》は、近年の漫画などでよく見るモチーフではあるが、同時に、神話伝承で言う《三途の川と奪衣婆》などに相当する、人類古来からの類型イメージ、いわゆる《おやくそく、黄金パターン》の一つでもある。(川は境界線を示す典型的象徴)

 神話伝承内の類似物で連想するのは、『幸運児(三本の金の髪の毛のある鬼)』系の民話などで見られる《三途の川の渡し守》のモチーフである。渡し守は異界(あの世)へ向かう者を境界(川)を超えて運ぶ能力を持つが、好きでその仕事をしているわけではない。その場所に縛られ、孤独のまま永遠にその仕事をする羽目に陥った不幸な人間でもある。よって彼は、境界を行き来する旅人と、なんとか立場を変えようと目論む。渡し守が「ちょっとでいいから、これを持っていてくれないか」と優しく頼んできても、けっして船の櫂を手に取ってはいけない。そうしたら最後、櫂を手にした者が新たな渡し守になり、次のお人好しが現れるまで、その仕事を続けなければならなくなるからだ。

 


主な参考資料ぷよぷよシリーズ総合公式サイト、PSV『ぷよぷよテトリス』、『ニンテンドードリーム』2014年4月号(徳間書店)、脚本家・芳野詩子女史のツイッター

 

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