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PSP版『ぷよぷよ!!』感想文

例によっての、ストーリー面を中心にしたゆるゆる〜な感想です。何の薬にもなりませんが、暇潰しにご照覧くださいませ。

今作は登場24キャラ各自に主人公シナリオが用意されています。それだけなら22キャラ分のシナリオのあった『ぷよ!』と変わりませんが、内容はずっと進化していました。

『ぷよ!』には「ぷよ大会優勝で願いを叶える」という枠があり、なんだかんだで、どのシナリオでも大差ない展開と結末だったものです。

それが、今回はシナリオごとに違う味わいに。バラエティに富んでいて、シリーズのオマージュ的な遊びもちょこちょことあり。とっても面白かったです!

バラエティに富む一方で、「核」を与えてまとめることもされていました。7キャラ分ほどのシナリオで断片的にエコロの暗躍を語り、全シナリオクリアすると、エコロが起こした大危機を3シリーズのヒロインが一致解決する、エクストラシナリオが出現するという趣向。核の物語だけなら、『ぷよSUN』+『ぷよ7』って感じでしたね。

デモは、プロローグとエピローグを除いても200種。間違いなく、シナリオのボリュームではシリーズ最高でした。

飽きない楽しさ

今作はシナリオたっぷりで、ストーリーをクリアするだけで三日かかりました。これ遅いのでしょうか?(^_^;)

対戦ルールは、殆ど「ぷよぷよ」か「ぷよぷよ通」を選んでました。これらが一番短時間で決着つけられるので。飽きると、「ちびぷよはっくつ」や「でかぷよラッシュ」、「ちびぷよフィーバー」など、演出が派手で頭をからっぽにできる(機械的に消していれば、一定時間経過でほぼ勝てる)ルールを選びました。ぷよが下手だし短気なので、難しかったりややこしかったりするルールは、何度もはやりたくなくって。ヘタレでございます。

今作、ストーリーの各ステージで、ルールを毎回任意で選べるのがとっても良かったです。おかげでストレスを感じずに楽しく遊べました。

叶ったこと

前作『ぷよ7』の感想にて

「セーブ画面」に関しては、デフォルトを自動セーブにして、オプションに「セーブを手動にする」という項目を付けてくれればいいのに、と思いました。

と書いたものが、今回は実装されていました。やったー!

同じ不満をメーカーに送ったプレイヤーが多かったんでしょうか?

 

そういえば、七年前に『ハロのぷよぷよ』という、『機動戦士ガンダム』世界観のぷよゲームが出た時、サイト内の解説記事

 ゲームを進めていくことでアニメの名セリフを連鎖ボイスとして集めることが出来、しかも連鎖ボイスの順番を自由にカスタマイズ出来る。また、デモは百種以上あり、一度見たデモは何度でも鑑賞できるようになる。
 正規のぷよシリーズが、「変わりぷよ、ステージ特性、特技、フィーバー」等のシステム・ルール面の変更で新作ごとの差異を出そうとしていたのに対し、このゲームはキャラクターゲームであるという立場を明確にし、ボイスやデモのコレクション性、という新要素を投入している。
 こういう方面へのアプローチもアリだったのか、と目からウロコの心境だった。『ぷよ』を『魔導物語』のキャラクターゲームだと捉えている自分としては、魔導キャラでこういう、ボイスやデモを集める『ぷよ』を出してくれたら嬉しいのに、と思った。

と書いたことがあります。

図らずも今回、ぷよ勝負で得たポイントで「声違いボイス」や「姿違いキャラ」を購入するキャラ面のコレクション性があって、当時の夢が叶ったような心地でした。やったー。

そのうち、連鎖ボイスの編集ができるようにもなるんでしょうか。
(パソコン用のぷよシリーズは音声ファイルを入れ替えれば任意のボイスに変更できますけど、そういう改造じゃなくて正規の方法でという意味。用意されたボイスから選択して順番や法則を決めて……というような。)

叶わなかったこと

漫才デモの紙芝居ぶりは相変わらずでした。一枚絵もありません。フェーリが五寸釘を舐める様子は、やっぱりテキストのみで表現です。

とはいえ、《汗》やら《花》やら《キラッ》やら《ドロドロ》やら、演出エフェクトは沢山用意されていて情感を盛り上げてくれましたし、キャラ絵そのものもパターンが豊富だったと思います。テキストに頼った状況説明も少しはありましたが、前作『ぷよ7』ほどの不自然さは感じませんでした。

ここで満足すべきなのでしょう。

 

改めて思うに、『ぷよぷよSUN』の漫才デモって、とてもよく出来ていたんだなぁと。もう十五、六年も前のゲームなのに。

不条理ギャグの集合でありつつも核となるストーリーがあって、キャラは全身アニメーションでシナリオに合わせた台詞無しの演技をもして。テキストだけでなく動きで面白さを見せていました。

例えば今作のシェゾ編、サタンを懲らしめるためシェゾがサタン城に入り込む場面。ここは『SUN』のオマージュです。比較してみると……。

『ぷよぷよSUN』
#激しい光を発する太陽増幅装置の前で、浮かれ踊っているサタン
「ふっふっふ〜ん、はやくやけないかなぁ。ギャルにもってもての小麦色の肌に〜ぃ。」
#サタンは気付かないが、秘かに侵入したシェゾが太陽増幅装置に闇の剣をかざし、刃を真っ赤に焼いている。
#短距離テレポートでサタンの横に瞬間移動、焼けた刃を頭に押し付ける

「うるぁっ! やっぱりオマエのしわざかっ!!」
#剣を押しつけられたサタンの頭がジューと鳴り、黒い煙が立ち昇って発火
「どわっちゃあぁぁぁぁぁ!!」
#飛び跳ねてジタバタした後、涙目のサタン
「ああっ!ハ、ハゲが!? 闇の貴公子のあたまにハゲがぁっ!」
#サタンの頭のてっぺんが、河童のように焼けハゲてしまった
#シェゾは再び短距離テレポートでサタンから距離をとる

『ぷよぷよ!!』
#部屋の背景にサタンの上半身絵表示のみ
「はーっはっはっは♪ アルルとの スイートホーム DXサタンじょうの かんせいだ! なんとなく かっこいいから あらしもおこしてみたが(頬染め、ぽわ〜と花散らす) このわたしのチカラで すばらしい ふきあれっぷりだ♪ 」
#シェゾの半身絵が画面反対側に表示される
(半眼)……
(剣を掲げて)うるぁっ! やっぱり おまえのしわざかっ!!」
「なっ!? (不機嫌な様子になり)なんだ 闇の魔導師か」

シナリオテキストの量はさして変わらず、むしろ『ぷよ!!』の方が説明口調で長台詞です。しかしキャラの演技は、『SUN』が遥かに凌駕している。

こうして比較すると、紙芝居式デモの演出の自由度がいかに低いか、表現の幅が狭まってしまうかが明らかになるかと思います。

無論、グラフィックそのものの美しさは、最新作の『ぷよ!!』の方がずっと勝っているんですけどね。

 

『ぷよぷよ〜ん』以降の製作スタッフさん方が、アニメ式を捨てて紙芝居式の漫才デモにこだわるのには、相応の理由や判断があるのでしょう。

けれど状況は変わっていくものですから、いつかの未来には、また違った、新しい形式の漫才デモに変わる日もあるのかもしれません。


次は、全体的なシナリオへの感想と言うか雑感。

戸惑いの黒歴史

今回、前作までのエピソードが《なかったこと》にされている部分があって戸惑わされました。しかも、或る部分は《なかったこと》になっているのに別の部分は《あったこと》になっていて、法則性のないごちゃごちゃのよーな……。

たとえば、リデルとサタンの関係。リデルがサタンを「ツノの… おにいさま!?」と呼ぶと、前々作『ぷよ!』リデル編では「(ぷよ勝負に勝てたら)好きなだけ おにいさまと よべ!! 」と言い、サタン編では「わたしは おまえの おにいさまではない 」と怒っていたのに、今回はシラッと「なんのことだ」と返すのです。えっ?

また、『ぷよ!』でアルル編クリア、もしくはサタンとアルルが出会うと、魔導世界への帰還話が出ます。メダルの力かサタンの力か、どちらを使っても帰れることになっている。更には、今後は二つの世界を自由に行き来することも示唆されていました。なのでてっきり一度は魔導世界に帰っていたんだと思いきや。今作にて、帰還方法は判らない(一度も帰れていない)と語られました。ええっ?

『ぷよ!』の各ルートはパラレル展開でしたから、あのゲームで語られたことは《なかったこと》だということ? しかし、シェゾとレムレスには『ぷよ!』での出会いが適用されています。『ぷよ!』での初対面時、レムレスは「光の属性 彗星の魔導師だから」と名乗り、今作レムレスと会ったシェゾは「あ 彗星(すいせい)の魔導師!」と言いますから。

……どーなってんのこれ。

 

 前作で交わしたはずの会話、作られたはずの人間関係が《なかったこと》になっている。これはコンパイル時代の魔導ぷよシリーズの頃からあったことで、特に晩期のセリリの扱いに顕著でした。連続して発売されるゲームで、セリリとアルルがいちいち、似たり寄ったりの「はじめまして」エピソードを繰り返す。二人の関係がリセットされなかったのは、皮肉にも、製作会社の変わったコンパイル製『ぷよぷよ〜ん』→セガ製『みんなでぷよぷよ』の間くらいでしたね。

以上を思えば、今作の《一部エピソードの黒歴史化》は、気にすることではないのでしょう。

……そう理屈では思っても、やっぱり「???」と、戸惑わされました。

 

少しずれますが、《『ぷよ7』事件の記憶》の扱いも、かなり気になりました。

まず、プロローグ。「この ぷよぷよした ナゾのぶったいは 4つつなげると きえるはず」と言うりんごに、まぐろが「あいかわらず きそうてんがいだね★」と返す。は? キミ前回、ぷよを四つ繋げて消してたじゃん。

不思議に思いつつもりんご編に突入しますと、アミティに再会。彼女は『ぷよ7』での出来事を普通に覚えています。ところが、アルルの名を聞いたりすくませんぱいが言うのです。「その アルルというものに あいにいこうじゃないか」と。あれ? 前回、システム的にはともかく展開上、すずらん中学ズはアルルがエコロから解放される場面に立ち会ってるのでは。(りんごに付いていかない理由がないので……。)アルルの名前を忘れたのかな?

またまた小首をかしげつつ話を進めました。アルルも『ぷよ7』での出来事を覚えていて、エコロの名を口にします。すると、またもや りすくませんぱいが言うのでした。「りんごくん いったいそれはだれだい?」。はぁ? あなたたち前回、エコロに操られて異世界(プリンプ)まで連れて来られ、大変な目に遭ってたじゃないですか。その場で名前を知らなかったとしても、その後りんごに事情を聞くのが普通ですよね。あんな凄いことを、知らないままで終わらせたり、忘れたりするなんてありえるの??

ライトファンタジーでお約束の、《不思議体験は夢の記憶のように失われました》設定でしょうか。りんごが「りすくませんぱいたちは おぼえてないかも しれないけど」と、シラッと言ってますし。でもそれなら、どうしてりんごは覚えてるの? いやそもそも、まぐろやりすくまがエコロ事件の記憶がないなら、なんで当たり前のように「レッツ! ぷよ勝負」してるのですか。地球にはぷよがいないって設定なんでしょ? 「ぷよぷよした ナゾのぶったいは 4つつなげると きえる」のは「きそうてんがいだね★」なんでしょう!?

「?」マークでいっぱいになりながら話を進めていきますと、前回、エコロとの最終決戦の場に確実にいたはずのルルーやドラコも、彼を知らないと判明しました。……エコロ事件は基本的に忘れられていて、アルル、アミティ、りんごだけが覚えているってこと? 《主人公補正》ってことなのかなぁと自分を説得しつつ進めていきましたが。

流石に。サタンがエコロを覚えていないのはおかし過ぎる、のでは。

《記憶が夢のように失われる》不思議作用が働いたのだとしても。アルルやアミティ、果ては、ただの中学生のりんごですら覚えているというのに。魔王であるサタンが忘れるなんてアリか。

自分の中では《ナイ》ので、とても違和感がありました。

まして、『ぷよ7』でのサタンはエコロ(ダークアルル)と深く関わりました。エコロはサタンを騙した。全ての平行世界をぷよで埋めようとした。何より、愛するアルルが酷い目に遭わされたのです。忘れるなんて有り得るでしょうか。

いやでもまあ、サタンは強過ぎるから逆に、エコロ事件なんて些末事だと思ってて、あっさり忘れちゃったのかも。……とでも思っておかないと自分を納得させられません。(^_^;)

ついでに言うと、サタンはエコロのことは全く覚えていないのに、りんごのことは覚えてるんですよね。最初から名前を知っていて、顔見知りとして前作を踏まえた会話をしますから。りんごの記憶とエコロの記憶はひと繋がりなハズ。なのに一方は覚えてて一方は完全忘却。なんなんだこれ。納得しづらいんじゃ〜!

全ての戦いが終わった後、エコロが「めがさめるころには みんな ボクを わすれている だろうけどね…」とりんごに語りかけていて、どうやらマジに《エコロ絡みの体験は夢の記憶のように失われるんです》設定なんだなぁとは解りましたが。……それでもりんごはエコロを忘れない、と。スゲー主人公補正だなーとゆーか、この記憶喪失設定 意味あるの? ぶっちゃけ、ないですよね。

もしまたお祭りゲームでエコロが出ることがあったら、またまたりんご・アミティ・アルルだけが覚えていて、以外の全員が忘れてるって展開になるんですか? エピローグを見るに、プリンプ魔導学校の面々は普通にりんごたちのことを覚えていましたけど、サタンのように、りんご・まぐろ・りすくまのことは覚えていても、エコロのことは忘れたってコトなんでしょうか、アミティ以外。

なんというか、事態を無駄にややこしくしただけの、ヘンな設定だと思います。

……そういえば前作にも《アミティの記憶喪失》設定がありましたが、何一つ意味がなかったっけなぁ……。ワケわかんないです。

 

NDS版『ぷよ!!』の発売前、シナリオライター女史のインタビューが、ゲーム情報フリーペーパーに掲載されていました。旧ぷよ、ぷよフィ、ぷよ7の三つの世界観をまとめるのに苦心されたそうで、初期に書いたシナリオは辻褄や設定に囚われたあまり、テキストになっていなかったのだそうです。もっと弾けて楽しいシナリオにすべしと注文され、設定を壊すくらいの気持ちで書き直したところ、今度はキャラ崩壊を起こしていると注意されて、また直すことになったのだとか。

聞くだにご苦労あまりあることで。きっと、私が感じたような《辻褄狂い》なんて、作り手の方たちは重々承知の上で、あえて残したのでしょう。

たとえば、アルルが一度も魔導世界に帰れていないのは、自由に行き来できることにしたら、りんごたちがプリンプにとどまる理由が無くなってしまうから。サタンがエコロ事件を忘れているのは、覚えていたらエコロと協力する展開にしにくいから。物語をシンプルにするために細かい説明は省略しましたよ、ってこと……なのかも。

でも、無責任にユーザー視点で言わせてもらうと、もうちょっと辻褄を合わせてくれててもよかったのになぁとは思いました。たとえばサタンがエコロと会って「ム… なんだ おまえは」と言う時、「まえにどこかで あったか?」「えー? どうだったかな」「ふん まあ いいが」などと ひとことふたこと付け加えるとか、その程度でもいいのに。

エコロのことを まぐろやりすくまが忘れているという設定は、今回いやにこだわっているように見えるので、もしかしたら前作の時点でシナリオライター的にはそういう設定で、それを引き継いだのかなァ? とも思いましたが(もしそうなら、前作シナリオで表現できてないってことになりますけど)、無駄にややこしい。忘れたことにしなくたって、「りんごくん エコロとはあの…?」「はい。まえにわたしたちの学校をぷよで埋めようとしたヤツですよ」みたいな会話でよかったじゃん。なんて安易に思ってしまいます。

 

そういえば、『ぷよぷよ! The Medal Edition』のデモ内容も黒歴史化されていましたね。所詮はマイナー外伝だから?

アレの内容が好きだったわけではないですが、それでも公式物には違いないのに簡単に無視されちゃうんだなぁと、ちょっと複雑でした。

パターンは楽し

物語には、似た会話や動作をパターンとして繰り返して笑いを呼ぶ技法があります。重ねていってエスカレートさせたり、ちょっと変えてオチをつけたり。今作のストーリーでは多用されており、私はそれが好きなんでニヤニヤしっぱなしでした♪ 面白かった!

シェゾ編、すけとうだら編、ルルー編と、色んなルートで見られましたけど、パターン重ねがより明確にされてたのはドラコ編かなー。ふふふふ。

表記の不統一

これはホント、些細過ぎてどーでもいいことなんですけども。

今作のシナリオ、表記の統一がイマイチされてなかったよーな。

えーと例えば、「サタン城」か「サタンじょう」かとか。特定の単語を漢字にするかカタカナにするかひらがなにするかが固定されておらず、話ごとに表記ブレしているのが多かった。気がします。

ついでに言うと、「こんにちは」と「こんにちわ」も統一されてなかったですね。「ユウレイ」と「ユーレイ」とか。

そんなん気にするのはオマエだけだ何の重箱つつきだよと顰蹙買ってそうで恐縮ですが。あうう。

ぷよ勝負ですべてが解決する世界

今回、ほんの少しですが、漫才デモがやや冗長かなと感じることがありました。アミティ編のアコール戦1、ラフィーナ戦、シグ戦とか。ぷよ勝負に至る会話の流れが完成し、よし対戦だなとボタンを押すと、まだ漫才が続いているという。すけとうだら編みたいにスパッと切って対戦突入してくれてもよかったなーと思います。

 

今作デモの対戦突入部分を見ていて思ったのですが。

りんごやまぐろが主人公の時は、半ば無理やりにでも「レッツ! ぷよ勝負」的な定型宣言をするのが《お約束》。対戦する理由は、挨拶代わりとか相手を落ち着かせるとか元気づけるとかが主で、それでどうしてぷよ勝負なのかの条理はありません。ぷよ勝負は《楽しいゲーム》《相手を大人しくさせる免罪符》という認識です。

そして、アミティらプリンプ組が主人公の時。通りたいとか認めてほしいとか、交渉事を進めるためぷよ勝負を仕掛けることが多い印象でした。「いざ ぷよ勝負!」など、勝負前に宣言することも多く、スポーツ的なニュアンスを感じます。アコール先生&ポポイががっちり監督してますしね。

最後は魔導組。反対に、「ぷよぷよで勝負だ!」などと宣言することは少ない印象でした。ぷよ勝負は主に相手をやっつけたい時、こらしめたい時、追い出したい時、奪いたい時などに行っていて、基本的にケンカ。戦闘の代わりのように思えます。

実は、りんごら地球組とアルルら魔導組では、ぷよ勝負に対する認識に溝があるんじゃないかなと、ふと思いました。平和な地球の中学生と、時に本気で命のやり取りもする魔族や魔導師たちとの、生きてきた世界が違う故の根本的な価値観の差が。

アミティらプリンプ組は……学校を卒業して《閉ざされた楽園・プリンプ》を出たら、アルルたちと変わらない経験を積むことになるのかもなー、とも思います。攻撃魔法を習ってますから。この世界のプリンプの外がどうなってるのかって、まだ語られたことがないから分かりませんけど、プリンプほど平和じゃないらしいですもんね。……いやいや。それでも魔導世界よりは平和で、攻撃魔法なんて、現代の剣道みたいに《スポーツ》でしかない、のかもしれませんけども。

 

それにしたって、今作ではとにもかくにも《ぷよ勝負》は万能でした。どんな悩みも願いも世界の危機すらも。「全てのトラブルがぷよ勝負で解決される世界」。

この感じ、なんかを思い出すなァ……と思いましたが、うん、アレですよ。漫画の『美味しんぼ』! あらゆるトラブルが料理で解決される世界。あはは。


後半へ続く

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