運命説話 |
運命の神を表す英単語は fate というが、この単語はまた、悲劇的な運命や宿命を指す語でもある。
《定められた人生》を語る話群は、本来重くるしく因縁めいて、悲劇的なものだった。どんな偉大な王も勇者も、神でさえ、その決定には逆らえない。だが、一方では愛や勇気や信心やワイロが運命を覆し、定めの神々を追い払う。
逃れようとしても決して逃れられない運命や因果について語る話群。
中世ヨーロッパの文学や伝説に多く見られるものだそうだ。
[炭焼長者・再婚型]に【運命説話】モチーフが混ざり込んだもので、結末で竈神の縁起を説く[竈神の縁起]になることが多い。中国、朝鮮地域、日本で見られる。
運命は人の努力や信仰によって回避できる、とする話群。恐らくは、人の心が古い神々への畏れから離れ、それらの神の擬人・魔物化が進むにつれ産まれてきた、[逃れえぬ定め]の変奏バージョンだろう。
運命説話に関する雑学あるいは考察?