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『ポチッとにゃ〜』キャラクター設定

プリムローズ・アモル Primrose amor

<設定>

13歳、8/3生まれ、身長144cm

 愛称プリム。主人公。ソルシエルの港街に両親と姉一人の四人で暮らしている魔導師のタマゴの少女。暑いのが苦手で夏が大嫌い。母親(メレーナ・ベーロ・アモル)が外国人で、その影響で米語混じりの口調で喋る。(ただし、現時点での様子を見ている限り、メレーナは全く米語口調では話していないのだが。)

 姉とともに魔導塾に通っている。高い潜在能力を持ち、一部の実技試験は高成績だが、勉強や修行が大嫌いなため筆記試験は最下位で、落ちこぼれている。(総合して、実力は半人前。)しかし、本人はまるで気にせず、毎日明るくマイペースに過ごしている。

 知識はないが感覚で強大な魔法を使う彼女を、親や教師たちは「原初の魔導師の再来」と呼んで、数千年停滞した魔法を発展させるのではないかと期待し、目をかけている。

 ……と、公式のキャラクター紹介には書いてあったのだが、アイキ公式サイトの『どっちに分岐?劇場』を見ていると、どうも微妙に違う。「勉強・努力を必要とせず、どんな魔法もイメージだけでチョチョイと発現させる、有史以来の大天才。だが、本人のやる気は全くない」というのが正しいと思う。はっきり言って、アルルやシェゾなど目じゃない天才ぶり。

 ちなみに、『分岐劇場』によれば魔法の他に料理も大得意だが、これも自分が食べるためだけのものであって、誰かのために作るようなことはしない。

 

 特技は早食いと大食いで、街の早食い大会で並み居る大人たちを退けて優勝したこともある。好き嫌いはないが、大好物はプリンで、特に"かぼちゃプリン"を好む。焼きプリンを作るため特訓し、炎の魔法(ファイヤー)だけは ずば抜けて得意になった。大魔導師をもしのぐ精密な制御ぶりだそうだ。

 空腹になると理性を失い、凶暴になる。プリンに対する執着は並外れており、1km先のプリンが震える音さえ聞き分ける。

 300年以上前の先祖に、伝説の魔導学校を卒業した魔導師アスレータ・アモルがいる。プリムが知る限り、この人物が現時点で最新の魔導学校卒業者だそうだ。彼女は勇者の仲間として悪を倒して活躍した。しかし、プリム自身は「お腹がすくことはノーサンキュー」なので、魔導学校に興味はないとのこと。

 なお、プリムの姉は いわゆる"めがねっ子"。魔導塾の優等生だが、唯一、炎の魔法だけは妹にかなわない。

<雑記>

 一人称は「わたし」。英単語混じりの独特な口調で話す。

 設定が発表された当初は「プリム・アモル」という名前だったが、いつのまにか「プリムローズ・アモル」に変更されていた。これをユーザーが公式サイトで質問した際のスタッフの返答は、キャラなりきりの台詞で「ローズがついたんじゃなくて、わたしは生まれる前からプリムローズって名前なの。お父さんがつけてくれたんだ。プリムってのはニックネームだよ。わたし、ちっちゃいころはプリムローズって名前、うまくしゃべれなかったから、プリムって言ってたの。それがずっと続いてきたわけ。で、自己紹介とかするときはプリムなのよ」だった。

 primにはラテン語で「最初の、第一の」という意味があり、amorには「愛」という意味がある。なお、"プリムローズ"はサクラソウ科サクラソウ属の花(プリムラ)のことであるが、この花の名は、春の一番最初・第一に咲く花、ということに由来する。

 キャラクターデザインの壱女史によると、イメージカラーは黄色、と指定されてデザインしたが、髪のピンクの印象の方が強くなってしまったかも、とのこと。

 しかし、イメージカラーが黄色で大食いって……。(ここでキレンジャーを想起するか、カーバンクルを想起するかで、年代判定とか心理テストが行えそうではある。)

ジュラード・テスティス Jurado tethtith

<設定>

425歳、8/10生まれ、身長180cm

 冥界の裁判官――いわゆる"死神"の一族の出身だが、家は兄が継いだので、自分は好きな道に進んだ。魔族なのに魔導師を志望する変わり者。

 グラベルが生きていた頃、彼の仲間だった魔導師に憧れて師事し、魔導師としては一人前の実力を身につけた。しかし極度の方向音痴で、魔導学校を目指して旅立ってから三百年、未だに世界を放浪している。

 生真面目な性格で、誰にでも腰が低い。

 手にしている大鎌ドレパノンは、父が旅立ちの際に餞別として与えてくれた先祖伝来の家宝。

 余談だが、"死神"系魔族は、総じて黒衣を好む。

<雑記>

 一人称は「わたし」で、ですますの堅苦しい口調。

 設定が発表された当初は「テスティス」というだけの名前だったが、かなり経過してから「ジュラード・テスティス」に変更され、通常「ジュラード」で通されることになった。これをユーザーが公式サイトで質問した際のスタッフの返答は、キャラなりきりの台詞で「わたしの場合、父上はテスティスと名づけたかったそうなのですが、母上がそれを気に入らないともうしまして、十年におよびおふたりで議論を尽くし、最終的に母上がジュラードと命名してくださいました。その後テスティスは、家族の間だけのわたしの愛称として、残ってしまいましたが」だった。ちなみに、稼動したACゲームでは「テスティス」のままである。

 ラテン語にテスティスという発音で testis という単語があり、「証人」という意味がある。冥府の裁判官の一族ということでそこから名前が取られたのだろうが、実は現代英語ではtestisは一般に「睾丸」という意味で使われる。これは、古代では裁判で証人になれるのは男性のみであり、その際、自分の睾丸を握りながら証言した、ということに由来するようだ。

 途中で名前を変更したのは、以上のことに関係するのだろうか。

(一応付記しておくが、設定製作者は初めてキャラクターを公開した当初から、テスティスという言葉の現代英語での意味を承知していたらしい。当時、この名前について「そういう突っ込みはノーサンキューだ」というようなコメントを述べていた。)

リヴ Liv

<設定>

0歳(生後三ヶ月)、誕生日不詳、身長140cm

 生まれたばかりの世界樹の精霊。植物系種族きってのお嬢様。先代の世界樹は健在で、リヴは「お母様」と呼んでいるようだ。

 世界樹は世界創造以来(三百億年分)の膨大な知識を代々受け継ぐ種族だが、リヴはまだ その知識を活用する知恵に欠けており、社会勉強のために人間の街にやってきた。大人しく、浮世離れしていて、天然ボケ的性格。

 植物なだけに水にこだわる。また、日光浴を好む。

 植物を自在に操る能力がある。喜ぶと頭の両脇に花が咲くが、この花から破壊光線オプティミスティックブラスト(エネルギー源は日光)を発射して、草花を大事にしない不心得者を攻撃する。

 

 プリムとは仲がよく、ポチッとにゃ〜祭以降は頻繁に彼女の家に遊びにいくようになった。

<雑記>

 一人称は「わたくし」で、「〜ですわ」といったようなお嬢様口調。

 北欧神話によると、世界が炎に包まれて一度滅んだ後、唯一焼け残る世界樹ユグドラシルの中からリーヴ lif とリーヴスラシル lifdrasir という人間の男女が現れる、ということになっている。この名前の"リーヴ"とは、「生命」という意味。

 持っている杖に関する設定も一時 公式サイトで公開されていたが、記録しておかなかったので忘失。母にもらったもので、「とってもすごい力が秘められている」のだそうだが、リヴは使い方を訊き忘れている。

 どうも、世界樹の精霊とは ある程度育ってからその役職を受け継いで交代していくものらしく、リヴの母が三百億年生えている世界樹そのものだというわけではないらしい。リヴの母も若い頃は今のリヴのように人間形をして普通に出歩いていたようだ。

ソンファ Song-hua

<設定>

16歳、10/8生まれ、身長163cm

 三千年以上生きていて何でも知っている、竜神さまと呼ばれるドラゴンに仕える竜人族の少女。一族を誇りに思っているが、閉鎖的な村での暮らしには飽き飽きし、外の世界にあこがれている。

 竜人族は他部族との争いが絶えなかったため武術が盛ん。ソンファは震鱗双刀斬術なる二刀流の剣技を操る。

 頼まれたら嫌とはいえない姉御肌で、おだてに弱く、せっかち。

 婚約者のボンビ〜ナが苦手で、近寄られると逃げてしまう。

<雑記>

 一人称は「あたし」で、姐御口調。

 ソンファは、漢字で書くと「善花」。中華系のキャラなので それっぽい名前をつけたつもりだったが、実は韓国語読みであったことが後に判明した、とのこと。

 ソンファの設定は、設定製作のうゑみぞ氏がかつてシナリオを書いた『す〜ぱ〜なぞぷよ通 ルルーの鉄腕繁盛記』のドラコケンタウロスとそっくり。よほど気に入っているのだろう。

 なお、竜人族とは部族名で、竜神の導きに従う者なら誰でも竜人族であり、角や翼、尻尾の生えた一族もいるそうだ。……つじつま合わせが大変だなぁ。(笑)

 竜神様は三千年以上生きているドラゴンで、物知りだとか。

 MSV基盤に移植された際、消滅してしまった。よってAC版には登場しない。PS2版で復活。

ボンビ〜ナ

<設定>

 PS2版の隠しキャラ。難易度3以上でノーコンティニューのまま30分以上経過すると「遅い遅い遅い!」などと言いつつ現れる。

 青い肌のリザードマン。諸刃の斧で戦う戦士。

 短気でせっかちな性格らしいが、見かけによらず気取り屋で鷹揚でもある。貴族なのだそうだ。

 実はソンファの婚約者で、彼自身はその気満々だが、彼女には避けられているようだ。

<雑記>

 一人称は「私」。

 スズガエル属(腹が赤黄に黒マダラのヒキガエル)のことをボンビナ Bombina と言うが、多分関係ない。

「ボンビー」と言うと、日本人なら「貧乏」の意味の俗語を思い浮かべるが、気取り屋っぽいところを見ていると、「bon viveur(贅沢に暮らす人)」系の意味が込められた名なのだろうか。

ミスティ Misty

<設定>

18歳、3/15生まれ、身長168cm

 ソルシエルの南にある国の出身。

 自分に呪いをかけた黒衣の魔導師と、行方不明の弟を追って旅をしている。

 「黒衣の魔導師」は一人ではなく ある魔導師集団で、各地を暗躍し、人の魔導力を奪うなどして何か目論んでいるという。ペシムス砂漠のピラミッドに関わりがあるらしい。

 呪文の代わりに舞いによって魔力を導き、自らの身体能力を強化して戦う古代技法エンシェントアーツの達人。流派は心極流。

 普段はクールを装うが、カッとなりやすく、怒ると怖い。ふかふか・ふわふわしているものが好きで、触らずにいられない。

<雑記>

 一人称は「ボク」だが、その他は普通の女性口調。ただし、怒ると乱暴な言葉遣いになる。

 少なくともAC版稼動までは「黒衣の魔導師」だけを追っていたのだが、PS2版から唐突に「行方不明の弟」まで追っていることになった。何か設定が変わったらしい。

 mistyは英語で「霧がかかった、かすんだ」という意味。

 一時期、ミスティは男だという噂がユーザーの間に蔓延したが、公式サイトでの回答によればミスティは間違いなく女性だという。ただし、このことに関しては秘密がある、とのこと。かけられたという呪いに関連するのか?

 ……しかし、『ポチにゃ』は(表に出ている)設定がコロコロ変わっていっていたのでアテにならない。公式サイトの最後のキャラクター紹介文を見ると、「黒衣の魔導師に呪いをかけられた」という設定自体が消滅しているようにも読める。男のミスティに負わせる予定だったエピソードを「弟」に分担させたのではないだろうか。つまり、ミスティの「性別に関する秘密」は、PS2版の頃には消滅していたのではないかと思っている。

 

『ポチにゃ』初稼働から七年後の2010年、設定製作者がツイッターで語ったが、ミスティが追っていた「黒衣の魔導師」たちは「ブラザーフッドオブザダークウィザーヅ」というシェゾを信奉する団体で、「ソリッドダークネス」こと闇の剣を御神体として祀っているという設定だったとのこと。(この闇の剣は、意志を持ち喋る存在だったようだ。)

 ここからは全くの推測になるが、「黒衣の魔導師」たちが人の魔導力を奪っていたのは、例えばピラミッドに祀った闇の剣に注いで闇の魔導師を復活させようと目論んでいたからで、そのすったんもんだの挙句に、「行方不明のミスティの弟」が闇の剣を通じて継承を受け、次代の闇の魔導師になる……などという構想だったのかもしれない。

パンプキー Pumpkie

<設定>

年齢・誕生日不詳、身長90cm、直径1m

 カボチャの魔物。

 ワルとして一日一悪を目指すチンピラかぼちゃ。好戦的で短気、すぐ他人のモノを欲しがるワガママな性格。ただし、植物として格上のリヴには頭が上がらない。

 土や水から栄養分を吸収することはなく、雑食で何でも食べる。

 個と集団の境があいまいであるため、"パンプキー"は個人名でもあり、種族名でもある。

<雑記>

 一人称は「オレ」。チンピラ口調で話す。リヴのことは「お嬢」と呼び、ヤクザ的な敬意を払っている感じ。

 最初にキャラクターが発表されたときには存在せず、後に追加されたキャラ。ところが、更に後にMSV基盤に移植された際、消滅してしまった。よってAC版には登場しない。PS2版で復活した。

くまだうどん Kumada udon

<設定>

12歳、9/13生まれ、身長138cm

 通称くまだくん。白い熊だが北極熊とは無関係。故郷は東の国で、そこでは聖獣・山の神として崇められている。東の国からここまでやって来た理由は、特にない。「サケ追いかけてたら、この辺まできちゃった。」とのこと。

 熊なので難しいことは考えない。ライバルは鮭のあけぼの(曙)。あけぼのは鮭の中の鮭、サケキングとのこと。

 好物はハッカ味以外のドロップで、特に鮭味。(公式サイトの用語辞典によれば、イチゴ味のこと、とのこと。……色が赤いだけで、鮭とイチゴの味は似ても似つかないがなー。うどんくんは味オンチなのか。)その他、鮭とハチミツも好物。好きなものはタイヤ。

 自称"クマキング"。首についているヒラヒラがその証らしい。先祖代々クマキングだそうだ。

<雑記>

 一人称は「ボク」で、"てにをは"が抜けがちな たどたどしい口調で話す。死神一家のことを「鹿さん」と呼ぶことがあり、特にユーデクスを「鹿のじいちゃん」と呼び習わす。

 最初にキャラクターが発表されたときには存在せず、後に追加されたキャラ。しかし、今となっては ポチッとにゃ〜を差し置いてゲームの顔、マスコットキャラ的扱いになっており、異例の大出世を遂げたといえる。

 名前は、関東を中心に展開しているうどんチェーン店「山田うどん」に由来するのではないか、と噂されていたが、無関係とのこと。命名当初はただの"うどんくん"だったが、淡白ということで"くまだうどん"になったのだそうだ。

 

 公式サイトによれば、ランボルギーニたなか(通称 ボル)という弟分がいる。うどんを「アニキ」と呼ぶ白熊で、首のヒラヒラがない。(ゲームには未登場。……っていうか、『分岐劇場』のうどんの妄想の中にしか登場していないが、実在するのか?)

パラディスス Paradisus

<設定>

500歳、4/30生まれ、身長183cm

 ジュラードの兄。父親の後を継ぎ、冥界の第5区を支配する裁判官となっている。裁きの館で死者の生前の罪を審判するのが仕事。

 エリート指向で気位が高い。自他に厳しく、魔族のモラルを重んじる四角四面な面がある。また、スケジュール通りに物事を進めたがる。しかし弟のことは溺愛しており、甘々。このことは端からはバレバレではあるが、本人はそれと知られないように行動しているつもりである。

 手にしている「過去の書」は、望む相手の過去と未来がすべて記されるという、冥界の裁判官だけが持つことを許されたアイテム。

<雑記>

 一人称は、公式には、仕事では「我」でプライベートでは「私」となっていたが、実際には神のポチッに向けて「私」と言ったり(四コママンガ)、弟のジュラードに向けて「我」と言ったり(攻略講座)、使い分けされていなかった。口調も 優等生的であるだ口調だったり、文語的であるだ口調だったり、はたまた単なるですます口調だったりと、長く定まらなかった。キャラがなかなか明確に立たなかったのだろう。最終的には、普通に「我」を使う文語的であるだ口調の方向に固まっていたようである。

 paradisusはラテン語で、いわゆる「パラダイス」のこと。極楽〜冥界の意味で取られているのだと思われる。

『COMクラブ』に掲載された設定では「第八の冥界を支配する」となっていたが、公式サイトでは「冥界の第5区」となっている。サイトの設定によれば、冥界は18の区域に分けられているとのこと。

 かつて、生え変わる角を持つ鹿は再生の象徴とされ、例えばケルトの死神などは鹿角を生やしていた。ユーデクス、パラディスス、ジュラードの父子に鹿角が生えているのは、それらの伝承を踏まえてのことなのだろう。

 

 公式サイトのコンテンツや『COMクラブ』掲載漫画では、弟を守る仮面のヒーロー「赤い月光」としても描かれた。マスクドサタンのような仮面を着け、石ノ森章太郎のサイボーグ009風の衣装である。

グラベル Graber

<設定>

年齢不詳、1/18生まれ、身長178cm

 三百年前に活躍した英雄の幽霊。ソルシエルの街の北、砂漠の向こうの国出身で、その初代国王とは友人でもあり、彼の国づくりに協力した。いわば建国の英雄である。

 いつまでも成仏しないのは、冥界にいる奥さんが怖いからだとか。子孫は栄えていて、勇者を家業にしている。最近ひ孫(15歳、男)が修行の旅に出たので、その成長を楽しみにしている。幽霊なので物には触れないが、遺品の剣を自在に操って攻撃可能。

 没後、その偉業を称える人々によって神霊として祀られるようになった。故郷には立派な社殿があるのだが、あまり寄りつかず、現役の頃のように世界中を放浪している。地下墓地が居心地よくてお気に入り。

 頭の硬い頑固爺さんで、自分の冒険談やポリシー、魔物のうんちくを語り出すと、とてつもなく話が長くなる。

<雑記>

 一人称は「ワシ」で、尊大な老人口調。

 graberにはラテン語で「つるつるした、無毛の」という意味がある。

 

 i-mode版『魔導物語』に若き日の彼らしき剣士が登場しているが、アルルたちの時代は一千年前なので計算が合わない。その剣士グラベルは、『ポチにゃ』の勇者グラベルの更に先祖なのかも。

ユーデクス Eudex

<設定>

1200歳、10/1生まれ、身長180cm

 パラディスス、ジュラード兄弟の父親。かつては冥界の第5区の担当官であり、冥界の全てを管理する総支配も兼任していた。家督をパラディススに譲り、悠々自適の隠居生活をしているが、今でも各方面に多大な影響力を持つ大魔族。

 謀略家で他人を操作することに優れ、何事も自分で直接手を下すことを好まない。

 若き日のグラベルと対決して敗れたことがあり、いまだに犬猿の仲である。

<雑記>

 一人称は「ワシ」で、尊大な老人口調。

 普段は、引退した時に山頂に建てた城(隠居所)でのんびりしている。ここ百年は寝て過ごしていたので世情に疎いとか。妻はまだ若いので、商売を始めてあちこち飛び回っているという。

 ユーデクスと同じ発音のラテン語 judexは、「審判者」という意味。

 敵にジジイ出してよ、というコンパイル時の社長のリクエストで誕生したキャラ、とのこと。魔族兄弟はそれ以前から設定されていた。

 魔族は普通天界のイベントに関わらないとのことだが、どういうわけか今回は参加し、ポチッを「我が神」などと呼んでさえいた。前回のポチッとにゃ〜祭には彼の知己が参加していたというから、その辺りからの縁か?

 MSV基盤に移植された際、消滅してしまった。よってAC版には登場しない。PS2版で復活した。

ミスターシェルヘッド Mr.Shellhead

<設定>

年齢・誕生日不詳、身長185cm

 ラスボス。鉄仮面で正体を隠した謎の人物で、自称「スーパーミステリアスヒーロー」。

 キャラクター発表当初は、「プリムの見立てでは かなりなおじさん。」……だったはずだが、現行設定ではどうなっているんだろう?

 人知れずソルシエルの街の平和を守っているという。身が軽く、体術に優れている。

<雑記>

 一人称は「わたし」で、キビキビしたヒーロー口調で話す。

 初期の頃はユーデクスの変装との説があったが、最終的には正体不明。

 なお、結局没になったが、AC版改良時の追加キャラとして「ミズ・バケット」という相棒が用意されていたそうだ。仮面で顔を隠した少女だそうである。

 ここからは推測だが、彼女こそが、まだ若いというユーデクスの妻だったのではないだろうか、当初の構想では。

カイル

<設定>

 PS2版の隠しキャラ。典型的な、対決至上主義の熱血漢のようだ。

 グラベルのひ孫の駆け出し勇者。

 見かけは、剣と魔法の世界の勇者というよりは、"レトロヒーロー"を目指したっぽい感じ? サイボーグ009のような黄色いマフラーをたなびかせ、銃を持っている。

<雑記>

 一人称は「おいら」で、口が悪い。自分のことを「カイル様」と言ったりする。

 出現条件は、難易度3以上のストーリーモード上級者コースをノーコンティニュークリアすることだが、難易度1ですら何十回とコンティニューしなければクリアできない私には、今まで出せたことがない。

 

 当時のデザインスタッフ(けみ女史)は、同人サイトを持つくらい『サイボーグ009』がお好きだった。そのためカイルや、パラディススの変装「赤い月光」は009風の衣装を着ていたのではないかと思っている。

ポチッ Pochi

<設定>

数千歳、誕生日不明、身長自由自在

 ぶち犬のような姿をした神。神々に可愛がられるのが仕事という天界のアイドル神で、ちやほやされるのが大好き。

 にゃ〜とは自他共に認めるライバル。千年に一度「ポチッとにゃ〜祭」を開催してにゃ〜と勝負し、勝者がそのミレニアム中ちやほやされる権利を得る。なお、神同士が直接対決すると色々問題が起こるので、地上の民から選んだ代理人を戦わせることになっている。

 前回はにゃ〜が勝利したので、今期は雪辱を晴らしたいと思っている。

 こんな姿で性格だが、天変地異を起こすくらいは朝飯前らしい。

<雑記>

 一人称は自分の名前をそのまま使う「ポチッ」。語尾に「〜ワン」とつける。

 コンパイル時の社長、仁井谷氏がキャラクターデザインした。

 『ポチッとにゃ〜』は、タツノコプロ製作の古いアニメ『タイムボカン』シリーズで、悪役の一人が秘密兵器のボタンを押す際に多用していた台詞「ポチッとな」に由来すると思われる。なお、『ぷよぷよSUN』のドラコケンタウロスの食らい台詞「お手紙ちょうだい!」も、同じく『タイムボカン』シリーズの悪役のやられ台詞に由来すると推測されている。

にゃ〜

<設定>

数千歳、誕生日不明、身長自由自在

 ピンク色の猫のような姿をした神。神々に可愛がられるのが仕事という天界のアイドル神で、ちやほやされるのが大好き。

 ポチッとは自他共に認めるライバル。千年に一度「ポチッとにゃ〜祭」を開催してポチッと勝負し、勝者がそのミレニアム中ちやほやされる権利を得る。

 前回は「すんごい使い手」が味方になってくれたので勝利。この一千年ちやほやされていたので、今回は余裕。

 こんな姿で性格だが、天変地異を起こすくらいは朝飯前らしい。真の姿は、自称「とっても巨大で とっても尊厳ある姿」。

<雑記>

 一人称は自分の名前をそのまま使う「にゃ〜」。語尾に「〜にゃ」とつける他、「な」を「にゃ」と発音する傾向がある。

 コンパイル時の会議スペースのホワイトボードに描かれた猫の落書きが原型。それを、コンパイル時の社長、仁井谷氏がキャラクターデザイン。



『ポチッとにゃ〜』世界設定

『魔導物語』から一千年後の世界で、いずれ時間を超越して、過去と未来がリンクする予定……だった。

『分岐劇場』を参照すると、『魔導物語』に登場していたサムライモール族は隣の大陸にいて、しかしプリムたちの住む辺りではまったく見かけないという。つまり、アルルたちの住んでいた場所の隣の大陸が舞台であるらしい。

天界〜神々の住む空の上の世界。

カエルレウムの森〜くまだうどんが たまたまいただけの森。ソルシエルの街の近くにある。

ソルシエルの街(港町ソルシエル)〜貿易が盛んな港と、街中に張り巡らされた水路を持つ水の都。その昔、この地に棲む古竜に教えを請うため集まった魔導師たちが興した村が始まりだという。「ポチッとにゃ〜祭」はこの街で開催される。プリムが住む。

朽ちた塔〜ソルシエルの街の郊外にある遺跡。三階のところでポキッと折れている。「プリムを主人公にした魔導物語の新作では、最初に冒険するダンジョンになる予定だった。」という。

魔導塾〜ソルシエルの街にある学校。プリムが通っている。昔は魔導師の学校だったが、今は一般の子供たちにも勉強を教えている。魔導師の卵のプリムは特別授業で呪文を習っている。

オスティウム海峡〜ソルシエルの街とデキステラ島の間にある海峡。

ペシムス砂漠〜ソルシエルの街の北に広がる。ピラミッドがあり、そこにはある秘密が隠されているという。黒衣の魔導師関連らしい。二百年前は大きな森だったが、ある事件で一夜にして砂漠と化した。
 2010年に設定製作者がツイッターで語ったところによれば、「黒衣の魔導師」たちことブラザーフッドオブザダークウィザーヅは、シェゾを信奉する団体で、ソリッドダークネス(闇の剣)を御神体として祀っているとの構想だったそうだ。恐らくピラミッドにそれを安置しているという設定で、それが隠された秘密だったのだろう。二百年前の砂漠化事件も、闇の魔導師関連だったのかもしれない。

地下墓地〜墓ドロボー対策のため、ガイコツの番人がいる。グラベルのお気に入りの場所。

魔導学校〜どこかに実在している伝説の魔導師養成学校。ここを卒業できれば超一流の魔導師として認められるが、何処にあるのか知る者がいないため、たどり着けた者は ごく少ない。ジュラードはここを探して300年放浪している。

冥界〜『ボチにゃ』における冥界とは、この世とあの世の境であって、あの世ではないらしい。死者があの世に行く前に審判を受けるために行く場所。

裁きの館〜冥界にある裁判所。パラディススが働いている。

デキステラ島〜シニストラ大陸の西海上に浮かぶ島。

竜人族の村〜デキステラ島にある、赤い瓦のアジア的な建物の村。ソンファが住む。オスティウム海峡をはさんで、ソルシエルの街の対岸に位置する。わりと田舎らしい。

竜神の洞窟〜竜神族の村の奥にあり、竜神様がいる。虹の掛かった滝の裏に洞窟がある。

摩天連峰〜デキステラ島にある雲をも突き抜ける山脈。その頂のひとつに、ユーデクスの隠居城が建てられている。

モラモラ連山〜シニストラ大陸西部から中央部にのびる山岳地帯。ソルシエルの街の東方にある。ソルシエルから徒歩で日帰りできる。

移動手段には、風船型の魔物で浮く飛行船がある。動力は人力で、オールで漕いで進む。

 

主な参考資料:コンパイル公式サイト、アイキ公式サイト、の〜コネ タイムズ(コンパイルメールマガジン)、ポチにゃ〜NEWZ^^(アイキメールマガジン) 、『コンパイルクラブ』98、103-104(コンパイル会誌)、『COMクラブ』105-108(アイキ会誌)、『モバイルファミ通』、『月刊アルカディア』2002年11月号(エンターブレイン)


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