バレンタインフラワーの恐怖! のあとがき


シェゾ「おい……。話が突然終わってるぞ。これでいいのか?」

アルル「いいんじゃない? 後日談みたいなのをぐだぐだやるよりは、ここでスパッと切った方がいいって、作者は判断したみたい」

シェゾ「納得いかんな。これでは尻切れトンボではないか」

アルル「じゃあ………●●が●●●に●けて、●●が●●●の●になって●●……ってのは?」

シェゾ「…………(全身鳥肌で首を横に激しく振る)」

アルル「まぁ、それは冗談だけど。キミがあの後一週間は寝こむのは確実だよね。きっと、”みんな”が手厚〜〜く看病してくれるよ。治った後がちょっと怖そうだケド」

シェゾ「………」

アルル「それに、ウィッチに莫大な借金をとりたてられるのもね。大変だよね。ウィッチ、しっかりしてるから」

シェゾ「…………」

アルル「シェゾ……。泣きたい時は我慢しないで、男の子でも思いっきり泣いていいと思うよ?」

シェゾ「くぅううっ、ほっとけっ!」

 

 

 というわけで、「バレンタインフラワーの恐怖!」をお送りしました。この小説は、はてなどうの三周年記念の一端でもあります。

 この話は前回の「王様がお望み!」と同時期に考えていたネタです。続けて書こうかと思ったんですが、あまりにアホらしいので、アホ話が連続するのもな……と躊躇していました。けどまぁ、別館で「みなもとの泉」を書いたし、また、ギャグが読みたいという声がありましたので。ご満足いただけたでしょうか?(怒ってませんよ―に……ドキドキ)

 しかし、元々はこの話にはバレンタインフラワーは登場していませんでした。私の頭の中の原案では黄金のマタタビンというヤレヤレな名前な木の実で、それから取ったエキス「マタタビンA」を飲んで、という話でした。

 バレンタインフラワーは、また別の話用の小道具として考えていたものだったんですよね。こっちはもう作品にすることはないので、ちょっと内容書いてみたり。

 サタンの居室にシェゾがやってきます。何か頼まれ事を受けて、それが終わって報告に来たようです。部屋にサタンはいませんでしたが、見なれないアイテムが置いてありました。魔力を感じます。何気なく手に取った、その時……!

 シェゾはアイテムに取り憑かれてしまいました。サタンが言うには、これは伝説のバレンタインフラワーをベースにしたアイテムで、今日この日、バレンタインに、アルルとらぶらぶなデートをするためにわざわざ取り寄せたというのです。要するにデートのスケジューラーみたいなもので、楽しいデートを完成させて、最後にバレンタインフラワーの花束を渡せば、恋が成就する……かもしれない。おまじないのようなものですが。

 アイテムを外すには、今日、アルルと楽しいデートをして花束を渡さなければなりません。シェゾは嫌がりましたが、バレンタインフラワーというのは魔力を吸って成長する花なので、このままずっと取り憑かれたままでいると、魔族のサタンは平気でも、人間のシェゾはそのうちミイラになって死ぬだろう、と言われてしまいます。

「ふん……勝手に人のものに触ったのだから自業自得。貴様が死のうと生きようと私の知ったところではないが、私の依頼をこなしてもらったことだし、その分の借りがあるからな。いいだろうっ、シェゾ、貴様に今日一日だけ、我が妃を貸してやる!」

 というわけで、アルルをデートに誘いに行くシェゾでしたが……。どーしても誘えません。いざとなると全然違うことを言って逃げちゃったりして。

「えーいっ、いい年して、お前は内気な男子中学生かっ!」

 逃げちゃったシェゾの元に突然現れて、スパーン、とシェゾの頭を叩くサタン。

「いいか、婦女子のデートの誘い方はこうだ!」と、歯の浮くような甘ったるいくどき文句を披露したりして。

「そんなイカれた誘い文句を使うのは、お前か淫魔野郎だけだっ!」そうだな。キミには言えないね、シェゾ……。

「よかろう、乗りかかった船だ。こうなったらこの私が、お前に完璧なデートをさせてやる!」

 こうして、サタンのプロデュースでアルルとデートすることになっちゃったシェゾ。果たして、無事に完璧なデートを完成させることが出来るのでしょうか……!?

 ……と、いうネタでした。

 サタン様に協力してもらってるので、あんまりシェアルに傾いたオチになるのは自分の感覚的に宜しくない。でも、サタン様も満足! なオチが思いつかなかったのと、いまいち、小道具の設定がきっちり出来てなかったので、お蔵入り。でも一応バレンタインネタなので寝かせておくのも無意味、というわけで、この話に小道具のネタだけを混ぜて使ったのでした。

 みなさんだったらどんなオチを考えるでしょうか。宜しければ聞かせてくださいね。→続き

 

 日本や韓国のバレンタインはお菓子業界の陰謀努力で女性が男性にチョコなどプレゼントを贈りますが、キリスト教圏の本式のバレンタインは、男性が女性に花束などを贈るそうです。今年、どこやらの国で、バレンタイン用の切手が売り出された、とニュースになってましたよね。花の絵の切手で、こすると花の香りがする、画期的な新製法で作られた切手なのだそうです。……って……昔の少女雑誌のフロクによくついてた、こすると花の匂いのするシールを思い出してしまいましたが。フロクとは違って、きっと高級な香りがするんでしょうね?



 

02.02.11 すわさき

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